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内容説明
今世界の至るところで土壌に異変が起きている。経済発展を支えた石油産業が生み落とし、かつては夢の肥料として歓迎された化学肥料がもたらしたものは、実は自然の連鎖が破壊され、生産能力を失った農地。そこにさらに大量の化学肥料と農薬が投入された結果、見かけは美しくとも中身の壊れた野菜、疲弊する家畜、それらの加工食品が、食の安全と人々の健康を脅かしている。でも、まだ間に合う、今しかない。ほんものの農業と産物の復活のための、再生の道すじとは。【目次】はしがき/第一章 野菜が壊れていく/第二章 土の中のみごとな連携、それを壊すのは……/第三章 化学肥料はどこから来たか/第四章 そして動物たちが、食品が壊れた/第五章 まだ間に合う、いましかない/あとがき
目次
はしがき
第一章 野菜が壊れていく
第二章 土の中のみごとな連携、それを壊すのは……
第三章 化学肥料はどこから来たか
第四章 そして動物たちが、食品が壊れた
第五章 まだ間に合う、いましかない
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
磁石
16
量よりも質を求めた方が、心理的はもちろん経済的にも大いにプラスになる。なぜなら、世界の富の半分以上は数十人が保有してるから。そして、あらゆるモノを手に入れた彼らが欲しがっているものは、若さと健康。だけど、他人のソレらを汚して奪うことで、今の地位と富を手にれた、そういう世の中を作り上げた。欲しがっても世の中が許さない、命令通り潰してしまう。椅子取りゲーム、最後の一人になれるのは誰か? 残っている椅子はあと何脚だろうか……2019/01/28
けんとまん1007
6
年中、スーパーに並んでいる綺麗な形のよい野菜には以前から違和感を覚えている。5,6年前から野菜を作るようになって、改めて野菜臭い匂いと味を思い出した。2年前から、近所の牛を飼っている方から完熟牛肥を買うようになり、それを使うことで土も野菜も変ってきていると実感。その裏づけにもなることが満載。2010/11/23
Humbaba
5
現在行われている化学肥料を用いた農業は,土を犠牲にしながら作物を作っているのと同じである.確かにそれによって収穫量は増えたが,その分土はやせ細り,できる作物の栄養価も低いものになってしまっている.有機農法にすれば土は昔の姿に戻るが,そのためには正しく有機農法ができるための有機肥料にも心を配る必要がある.2010/07/04
ジュリ
3
化学肥料で育てるという不自然なことをするから、家畜が不健康になるし、土もだめになる。自然界のことだけでなく、人工的に作ったものなど不自然なものは、人間の健康を害すると思う。2017/06/15
Hiroyuki Nakajima
3
EUでは定められている野菜の硝酸塩含有量が基準値が日本では定められていない、有機農法では連作障害は生じない、化学肥料の硫安は製鉄所の廃棄物から作られている、牛から発生するメタンガスの環境影響、PH改善で石灰を入れるとセメントで固められたように土が固くなる、化学肥料で傷められた土地は再生できる、発酵しないで作られるパン等々知らなかった事が沢山書かれていて勉強になりました。 新書で読みやすかったですが、本当に内容が濃くてよい本でした2011/11/16




