内容説明
きものデザイナーとして、また和装コーディネーター、さらにコレクターとして多くの女性ファンから支持され、その生き方にも共感する人が多い池田重子さん。本書は、その池田重子さんの一大コレクション、現在の昔きものブームの引き金になったといえる、きものや帯、小物をコーディネートした「日本のおしゃれ展」の歳時記版。未公開数点を含めた70点のきものコーディネートや、春の季節を語る帯留や半衿など、日本の和装美の真髄を一冊に凝縮しました。池田さんの美意識で選ばれたきものや帯は、それ1点だけでも見応えのあるものですが、小物を取り合わせて装いとしてみると、いっそうの輝きを増し、元は別々に集められたものが、池田さんの手にかかると、まるでそのために集められたひと揃いであるかのようにぴたりと決まった美しさを見せ、季節を謳い、物語を語ります。
目次
百花繚乱
桃の節句
桜
鳩
チューリップ
薔薇
藤
端午の節句
花菖蒲・杜若
葵祭
孔雀
鳥
蝶々
春のおしゃれ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒロミ
42
リサイクル着物をせっせと集める貧乏人の着道楽な私。この春コレクションをひとことで言い表すならば「可愛い!綺麗!美しい!」である。華やいだ春を反映してか、いつもの池田重子さんの趣味よりもみずみずしい雰囲気が漂う一輪の花を思わせるような風格がありつつも若い娘さんに似合うようなコーデが多い。112ページのチューリップの着物なんて可愛すぎますね。豪奢な薔薇や紫の矢がすりのちょっと退廃的なコーデも素敵。見てるだけで目を楽しませてくれる着物本。2017/06/16
ふう
26
これほどの贅沢、現代では無理だな、と思ったが、平成のコーディネート。着物自体は大正や昭和のものでも、こんなに垢抜けたモダンさは逆に突き抜けてる。花柳章太郎の注文による帯留などの細工物、一つ持ってたら家宝だわ。桜、藤、雛、杜若、孔雀。どれほどの時間をかけて作ったのか、繍の巧みさに圧倒される。2023/07/29
ミナミ@LINEスタンプ販売中
1
目の保養。2016/05/14
さればいや
1
絢爛豪華と繊細さを見事に調和させたコーディネートに品ある確かな日本語で語られるきものへのこだわり。まさに眼福の一言に尽きます。
*kaoru
1
仕事の参考にと春夏秋冬と購入。春のコーディネートが美しく、また小物選びも素敵。今後、何度も引っ張り出して、眺めるであろう本です。2011/03/25