内容説明
常住坐臥、死と隣合せに生きる葉隠武士たち。佐賀鍋島藩の斎藤杢之助は、「死人」として生きる典型的な「葉隠」武士である。「死人」ゆえに奔放苛烈な「いくさ人」であり、島原の乱では、莫逆の友、中野求馬と敵陣一番乗りを果たす。だが、鍋島藩を天領としたい老中松平信綱は、彼らの武功を抜駆けとみなし、鍋島藩弾圧を策す。杢之助ら葉隠武士三人衆の己の威信を賭けた闘いが始まった。
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- 評価
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行雲斎の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
128
何度目かの再読です。「葉隠」という佐賀鍋島藩の武士の精神を時代小説にしたものです。鍋島藩のお家騒動と絡めて主人公たち武士の生きざまを生活感あふれる書き方でこのような小説にしては読みやすい感じがしました。佐伯さん描く主人公のようにはかっこよくなく無敵という感じではないのですが魅力ある主人公です。2018/07/24
にし
53
武士道とは何か知りたくて「葉隠」の教えが武士道に通ずると知りこの本を手にしました。生から考えるか死から考えるかで生き方はかなり違ってきます。武士とは常に戦に備え「死人」として生きる事。その覚悟を持った浪人、斉藤杢之助のお話です。「死ぬことと見つけたり」そのまっすぐな生き様をもう少し見せてもらおう。2013/12/10
harass
49
この作家は贔屓にしていたのだがなぜかこの本は未読のままだった。冒頭で作家が葉隠のことを書いている。徴兵を受けた、フランス文学青年だった彼は、愛読していたランボーをなんとか手元に持っておきたくて、葉隠の本に、ランボーの小林秀雄訳を仕込むことをしたと。結局うまくいかなかったが、葉隠に触れることになり、それから話を作ったのが、この短編連作集だと。今の佐賀、鍋島藩の苛烈な武士、常に死ぬことを考える斎藤杢之助と愉快な仲間たち()のエピソード。キャラ立ちすぎや。鍋島藩、龍造寺家の関係は知らなかった。下巻へ。2026/06/21
ちゃいろ子
47
評判通りものすごーく面白かった! 佐賀鍋島藩の事は他の小説などでも読んでいて以前から興味があった。 「武士道と言ふは、死ぬ事と見つけたり」 という有名な一文で知られる『葉隠』。 主役は斎藤杢之助。 毎朝自分が死ぬ事を想像してから起きる。既に死人であるのだから、生きる憂いなど何もない。 死ぬ事が怖くない人間ほど恐ろしいものはない。 この杢之助が強烈に魅力的で惹きつけられる。 読者である私も惹きつけられるが、小説の中の様々な人々も彼に惹きつけられ、様々な事件が起きていく。 あー、面白い!!下巻へ。2023/10/09
只三郎
41
鍋島藩、葉隠武士を描いた本作。 死ぬ気になってやれば、何でもできるというが、彼らにこの言葉は無用だ。 彼らは、生きながら死人として生き、藩主のために死ぬことが当たり前である人々である。 そんな彼らだからこそ、損得勘定も関係無く、清々しく生きているように感じる。 そんな彼らを、何となく羨ましく感じてしまう。2017/06/01
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