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内容説明
ぼくたちは今どんな時代を生きているか。批評の言葉は怒る若者たちに届くか。サブカルチャーの諸問題から国家論、表現論まで、わかりあうつもりのない二人による8年間の世代間闘争。
目次
はじめに 世代間闘争について
第1章 二〇〇一年―消費の変容(なぜ物語に耐えられないのか;見えない権力システム ほか)
第2章 二〇〇二年―言論の変容(雑誌は誰でも作れる;論壇誌でいかに語るか ほか)
第3章 二〇〇七年―おたく/オタクは公的になれるか(メタ化するか、空気を読むか;啓蒙か、ガス抜きか ほか)
終章 二〇〇八年―秋葉原事件のあとで(同時代の事件に責任を持つ;彼らは何に怒っているか ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
85
先日読んだ大塚本に感心し手にとる。2001、2002、2007、2008の4つの対談をまとめたもの。正直副題は関係無い。2つの世代のオタク系評論家の違いがよく分かる。各対談でそれぞれ変化していくのも分かる。批評ということなどに関して、大塚が東に絡んで問い詰めるのがスリリング。当時も現在も続く論壇などの状況について、誠実な部分がある二人それぞれに同情してしまう。大塚の来歴を初めて知った。誤解されるのも承知の姿勢にいろいろ納得した。二人のファンであれば。2018/08/31
ころこ
42
大塚がピキッてしまう原因は、注を全削除した3章にあります。その唐突なやり方を、東は遠回しに批判します。①大塚は「でも景気が良くなれば君や君の世代の思想は変わるんだろうか。」という感じなので、東以降のロスジェネ世代とバブル以前に社会に出た逃げ切り世代の大塚が、社会のどこに信を置くかのギャップは顕著です。当時の東は情報技術の発達による環境型管理権力に信を置きすぎていて、動物化というキーワードに代表される人間観を前面に押し出します。後に東の価値観は変わり、動物化は観光客というキーワードになります。この対立点は東2019/09/05
しゅん
25
ざっくりいってしまうと、「啓蒙的であるべき」という大塚と、「啓蒙が通じないから別の方法を探るべき」とする東の対立がひたすらに続く四回の対談。不毛なように思えて、しかしこれがとってもおもしろい。おそらく二人とも同じような苛立ちを抱えているのに、誠実に対応しようとするほどすれ違うのは切ないことだけど。前半で、新海誠の登場時の真新しさが語られていて、今読むとなるほどそういう出発点かと興味深く感じる。2019/04/10
白義
16
初読時はプロレスしてるだけに見えて頭に残らなかったけど、今回は結構細かいところも楽しめた。やるなあ大塚英志、という印象で、東浩紀に批判的読者が感じる違和感の大半に噛みついているのはさすが。要は、東浩紀の理論自体が、シニシズムや現状肯定の種に使われないか、とか実存や公共性を無視できるのか、というわけで、暑苦しいが面白い反応を引き出している。実感や論理の当否は東にありそうなのだけど、パッションをあえてそこにぶつけてるのはいい。東が後のβ2序文や一般意志2.0に繋がるコメントを残しているのがなにげに見所2012/06/14
はすのこ
13
評論とは私的活動であり、私のやりたいことをただやっているだけと語る東。評論とは公的活動であり、そこには責任が伴い、人を変えていくべきと語る大塚。公私混同の殴り合い…評論とは、批評とは、どう定義化するのが、正しいのだろうか。政治的には、リバタリアンの東とコミュにタリアンの大塚。対極的思想の二人だもん。口喧嘩になるよね…2016/03/31
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