内容説明
世紀の迷作、あの『六枚のとんかつ』が帰ってきた! 今回はバカミスだけでなく、ラストの絵で謎が解ける半下石(はんげいし)警部シリーズや、泣けると評判の「きみがくれたメロディ」、ボーナス・トラック「届かぬ想い・純愛ヴァージョン」など盛り沢山。トリックが見えちゃうので、ページをパラパラしないでくださいね。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
89
連作?短編集。六とん+半下石+ノンシリーズのごちゃ混ぜ?。半下石3作が良かった。2017/07/13
てち
88
六枚のとんかつの続編となっているが、そうではない。1番簡単に見えるバカミスが、意外と考えるのが難しいらしい。くだならさは残しつつも、少し感動するものから、人間らしい醜さまで短編の幅が広い。そういった意味では面白かったから、これはこれであり!2022/08/31
セウテス
86
【六とんシリーズ】第2弾。今回は、12の作品を3つのグループに分けている短編集。最初の3作品が、前作で活躍した探偵古藤シリーズの続き。どうやら探偵古藤が失踪したため、彼の最後の事件と古藤抜きで保険調査因の私こと小野が遭遇した事件。前作と比べて色んなタイプの話があり、ミステリの謎解きとしては軽く楽しめる良作である。しかし、脱力系そんな馬鹿なお話を希望された読者には、かなり物足りないかも知れないと思う。こんな話も描けるんだと解り、嬉しいし次も期待してしまう、「世にも奇妙なミステリ落ち」というジャンルが出来た。2021/04/04
gonta19
84
2008/8/22 ジュンク堂三宮センター街店で購入。2016/3/11〜3/127年物の積ん読本にして、3年半ぶりの蘇部作品。物議を醸したデビュー作「六とん」の続編ともいうべき本作。六とんの流れをくむ作品もあるが、イラスト落ちなども含まれていて、色々試行錯誤している感じ。愛川晶さんの解説も面白い。2016/03/13
HANA
58
『六枚のとんかつ』の続編。前作の脱力する読み心地を期待して読み始めたのだが、意外にも普通の小説であった。冒頭のイラストで読者が謎を解く「最後の事件」や脱力するしかない「三色パンの秘密」等が含まれるAグループはバカミスの残滓があるのだが、残りは意外とハートフルな作品が多い。代表的なのが盲目の女性と売れないミュージシャンの意外な交歓を描く「きみがくれたメロディ」を始め「行列のできるパン屋さん」皮肉では「読めない局面」「誓いのホームラン」が印象に残る。どれも読後感は悪くないので、前作とは違う魅力がありました。2024/08/13
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