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内容説明
時代とともに季節感が薄れてきていると言われる。しかし今の日本でも、春・夏・秋・冬、いたる所で季節を感じることはできるのではないだろうか。本書は、旅の思索家である著者が、十六の地方を訪ねる。「見果てぬ吉野」「空知川の岸辺」「柳しだるる柳川」「まぼろしの隠岐」「柳生の里」「宮島の秋」「越後の山里」「冬の日の伊良湖岬」などなど……。人びとを旅に誘い出すのは、「空」ではないかと著者は言う。なぜなら、人間がさまざまな生を営み、人生ドラマを演じ、悲喜こもごもの歴史を綴ってきたのは、他ならぬ空の下だったからである。だが、機械文明の中で暮らす現代人は、空を仰ぐことをほとんど忘れてしまった。そんなことを思うとき、著者は、「山のあなたの空遠く」に出かけて、心を空にあずけ、あらためて人間の営みを顧みたいという衝動に強く動かされ、旅に出た。それぞれの地に行き、季節に接し、歴史をたどり、人に思いを馳せ、人生を考える名紀行。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
4
昔の人が日本八景というものを取り上げていたことから、十六景ということで著者が訪ねた場所を振り返ってみて、その場所にちなんだ作家の作品論や俳句あるいは短歌などについての随想・思索などを提供してくれます。あまり有名でない場所たとえば蘆花公園・太田道灌の墓の場所なども取り上げられていて新鮮な感じがしました。2013/06/11
Masa03
0
つくづく、エッセイはわからん。。。 日本の、著者が選んだ十六景を旅して書いたエッセイ。 ごめんなさい。エッセイの良さが全くわからない人間なので、評価のしようがないです。。。 個人的に合わなかったので星2.5ですが、エッセイ好きな人だと違う評価になるのかもしれません。。。2014/12/04