角川文庫<br> 李陵・山月記 弟子・名人伝

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角川文庫
李陵・山月記 弟子・名人伝

  • 著者名:中島敦【著者】
  • 価格 ¥506(本体¥460)
  • KADOKAWA(2014/10発売)
  • 5/5はこどもの日!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~5/6)
  • ポイント 120pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041103029

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内容説明

漢の最盛期、武帝の時代。が、北辺の地に匈奴の来襲があいつぎ、時代に影が兆しはじめた。李陵は、五千の少兵を率い、十万の匈奴と勇戦するが、捕虜となった。その評価をめぐり、華やかな宮廷に汚い欲望が渦巻く。司馬遷は一人李陵を弁護するが、思いもかけぬ刑罰をうける結果となった。讒言による悲運に苦しむ二人の運命に仮託して、人間関係のみにくさ美しさを綴る「李陵」他に、自らの自尊心のため人喰い虎に変身する李徴の苦悩を描く「山月記」など六編を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

106
面白かったです。中国古典を題材にしているので、少し硬さは感じますが、独特の文体は、物語に引き込む力がありました。古代中国や怪奇的ファンタジーの雰囲気が漂いつつも明確な世界観。それは簡潔な文章が作り出すものだと思いました。『山月記』は高校生の頃、現代文で学んだだけあり、とても懐かしかったです。今読むとより味わい深いものがありました。2016/10/19

扉のこちら側

97
2016年524冊め。『李陵』『弟子』『名人伝』『山月記』は他の文庫で既読、再読。今回初読だったのは『悟浄出世』と『悟浄歎異』。『西遊記』の印象とはだいぶ変わってくる人物感。著者の病弱さからきている死生観だとか、生きることの人間のエゴとか、興味深い。2016/07/06

優希

82
中国古典から題材をとっているので、少し硬さを感じました。ただ、文体が独特だからか、物語に引き込む力があると思います。古代中国や回帰的ファンタジーの雰囲気が流れながらも明確な世界が出来上がっているのは、簡潔な文章が成し得ているからだと思わされます。『山月記』は高校の頃読んでいるので懐かしかったです。2019/08/17

chimako

73
個人的な万城目さん直木賞受賞記念で『悟浄出立』再読のために「悟浄出世」と「悟浄歎異」を読みたくてこちらも再読。やっぱり「悟浄歎異」が好きだっけど一番グッと来たのは「弟子」だった。孔子の弟子 子路と孔子の交じりと信頼を描く。子路のまるで少年のような無邪気と師への敬愛が微笑ましく、孔子が「もう、どうしようもないなぁ」と脱力しながら弟子を見る姿が浮かぶ。子師が主人を助けんと切り刻まれ死んだことを聞かされた孔子の心の慟哭が聞こえるようだった。深く結び付いた師と弟子を羨ましく思うと共に、悲しくて仕方がなかった。2024/01/21

明智紫苑

63
古代・中世の中国ものばかりの短編集。「弟子」の子路が良い意味で「ヤンキーキャラ」だ。孔子が本当に一番愛した弟子は、実は顔回でなくて子路じゃないの?2018/08/05

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