内容説明
ジュニアサッカーチーム・桜ヶ丘FCの武井遼介は、6年生になって早々に、キャプテンの座もレギュラーポジションも失い、初めて挫折を味わう。そんな中、新監督・木暮との出会いを通して、遼介は自分がサッカーをやる意味を見つめはじめる……。個性的なチームメイト、大人たちとの関わりの中で、悩み、もがき、成長していく少年たち。ひたむきな気持ちを呼び起こす、熱く切ない青春スポーツ小説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
100
2016年539冊め。シリーズ最終巻だけが「カドフェス2016」リスト入りしているのだけれど、まさか最終巻だけ読むわけにもいかずシリーズ1巻読了。サッカーのルールが全くわからないので作中解説目当てでもある。結論から言うとサッカーのルールの理解はできなかったが、魅力はよく伝わってきた。サッカーボーイズ達の成長と並行して、コーチ達大人世代のエピソードも絡ませる見事な展開。2016/07/10
りゅう☆
98
6年生でキャプテンもポジションも失った遼介。これほどの挫折と屈辱を受けるとサッカーも楽しくやれないよ。そんな中、新監督小暮によって前向きになっていく。サッカーを通じての出会いや、疎遠な父親との繋がり、なかなか勝てないチームのことだけでなく、最愛の妻の看護で監督を退いたり、監督経験あるが試行錯誤を重ねる様子だったり、かつてのメンバーで再会したり。子供だけでなく、大人の世界もギュッと詰まった作品。なので親としての立場で読んだ。フィールドは違えど、我が子が小学生の頃に習ってた空手での色々なことを思い出しました。2021/09/14
再び読書
73
噂通り清々しいサッカーボーイだった。小学生の割には大人びたダブルリョウの遼介が中心に、チームの成長や、子供故の協調性の揺らぎ等が、ぐっとくる感じで心に響く。小暮によりサッカーの楽しさを子供たちが、自ら掴み取る過程が嬉しい。また、峰岸、小暮の友情や、マネージャーへの試合は、死にゆく人への別れとして切なく、心を揺らす。色々な意味で読んで良かったと思える。本題の遼介を含むサッカーボーイの成長が、これからも楽しみです。続きも読みたく、待ち遠しい。2016/09/17
mura_海竜
49
目新しいストーリーではない。困難があり挫折し、成長し課題を克服していく。地域のサッカーチーム「桜ヶ丘フットボールクラブ」。ボランティアコーチと小学6年生の一年間を綴る。次世代にどんどんつながる。サッカーに限らず子供のときスポーツをしていた人、スポーツを教えている、教えていた人には、共感できる部分がある。著者もサッカーコーチの経験がある。私はいま子供のボランティアコーチをしているので、グングンと引き込まれてしまいました。特に子供からの目線で書かれているところ。シリーズ本多く出ているようで、ゆっくり読みます。2013/08/07
あむぴの
42
2016年カドフェス対象作品『サッカーボーイズ卒業』を読む前に、シリーズ1作目から読むことにした。小学生のサッカーチームと、それを教えるコーチの話。コーチまで話があるのは、作品の幅が広がっていいかも。サッカーがうまいのと、好きなのは違うんだなと。好きになることは、難しいのかもしれない。2008年6月、角川文庫。2017/01/12