内容説明
藤子がようやく手に入れた一戸建てのわが家。だが、思わぬ不幸が近所に潜んでいた。親切なお向かいの夫人は実はゴミ袋を覗くほどの詮索好き。両隣からは大音量のプロレス中継に猫よけの異臭……。終の栖が「隣魔」に囲まれてしまった藤子の恐るべき結末とは? さまざまな日常のストレスが殺意をはぐくむ恐怖ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えるもる
7
人は誰でも、魔の部分を持っているのかもしれない。「食魔」は、猫がかわいそうで、動物は大切にしなければいけないと思った。「煙魔」は、煙草がきっかけで、犯人が分かってしまったのがすごいと感じた。「音魔」は、ご近所トラブルのまさかの結末に驚いた。2019/08/08
アヴィ
0
日常に潜む魔性が、ふとしたきっかけで目覚め人を地獄に引き込む様が描かれる。そんなことを気にしなければ、そんな些細なことに興味を持たなければ、こんな悲惨な末路には至らなかったはずなのに。そしてそれらと対をなすように、牛尾刑事や棟居刑事がほんの少しのヒントから真相を暴き出す爽快感。短編集ならではの森村誠一ワールドを堪能できる。2025/07/23
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