- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
自分より身体能力の高い選手と戦うには、相手よりも先に動き出すこと。そのときに必須なのが、瞬時に状況判断をして正解を導く力だ。それを、中村俊輔は「察知力」と呼ぶ。サッカーでは一瞬の判断が勝敗を決する。彼は、毎日の反復練習と情報収集、こまめな目標設定と自己反省を、特にノートに「書き付ける」ことで、自分を客観視し、この力を磨いてきた。世界から注目される名選手(テクニシャン)の心身鍛練術は“シンプルなことの継続”だった。
目次
第1章 成功へ向かうとき、必要なものが「察知力」だ
第2章 僕はこうして「察知力」を磨いてきた(サッカーノートが僕を作った フリーキックを徹底追求して見えたもの 自分の“引き出し”の数が、未来の可能性になる 僕を育てた「壁」 海外へ移籍した理由 イタリアからグラスゴー、海外での壁に向かった すべての監督から、学びがある チームメイトから察知できる学び 妥協しない姿勢)
第3章 「察知力」を活かして未来へ進む(僕にとっての日本代表 ベテランの価値 指導者として歩む夢)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
minami
38
素直に感動しました。 俊輔選手の妥協しない姿勢、課題発見力、冷静な観察眼、勉強になります。 稲盛和夫、中村天風なんかと思想が同じです。イタリアの至宝、ロベルト.バッジォに対するリスペクトはよく伝わってきました。 中3での挫折から世界の中村誕生までの過程(思考経路)がよく分かりました=(^.^)=2017/08/20
kawa
33
一途にサッカーに取り組む姿勢に大いに学ぶ。中村選手の海外チームで奮闘する様は文化人類学的視点からも面白い。2019/10/01
Yuma Usui
25
中村俊輔氏が30歳手前で自身のサッカー人生を振り返った一冊。察知力ということで、特に監督やチームメイトの要求に応えるために行ってきたことを紹介している。サッカーノートを10年以上つけていて、どんな試合で何を考え行ったのか、いつでも振り返られるようにしているという点に驚いた。自分について察知することは簡単なようで難しいことのようだ。2019/03/12
ユーモ
25
著者を見てびっくり。なんと中村俊輔氏ではないか。知らずに借りていた。本著の内容はサッカーの話が9割。サッカーに明るくないわたしは終始興味をそそられることはなかった。サッカー経験者ならすごく面白いのかも。2018/02/04
俊
19
自身の現状、今後の課題、周辺の空気、そういったものを敏感に察する力「察知力」の重要性を中村選手が語る。察知力で自身の向上に繋がる「情報」を入手したら、それをどう活かすか考え、そして行動する。空気を読むというと、顔色を窺うといったネガティブなイメージがあるが、周囲に気を配る優しさの意味合いが強いようだ。長所をさらに伸ばすのではなく、短所を補ってオールラウンダーを目指すという考え方は意外だった。著者が長く第一戦で活躍している理由が良く分かる本。現状に満足しない向上心と、妥協を許さない姿勢には本当に頭が下がる。2014/03/04