内容説明
西暦2032年、未曾有の地殻変動により南西諸島に沈没の危機が迫っていた。領海と海底資源の既得権確保を優先する政府に対し、植物生態学者・南方洋司ら6人の科学者は、地殻変動阻止のため極秘プロジェクトを開始。彼らと共に与那国島を訪れた共感覚を持つ青年・伊波岳志は、島の巫女的存在である後間柚と出会う。彼女は大地の怒りを鎮めるため“14番目の御嶽”を探していた……日本SF史上最高の科学小説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ntahima
34
この前読んだ『サウスバウンド』が西表島を舞台としていたので、同じ八重山諸島繋がりで与那国島が舞台となる本書を読む。大学院で海洋・河口部環境学を専攻した著者の作品だけに、あの『日本沈没』を凌ぐハード海洋SFを期待して読み始めたのだが、なんかオカルトと言うか、スピリチュアルな出だしに戸惑う。ハズレかな?と思いながら読み続けると、なんと木星の衛星エウロパに話が飛ぶ。名作『2010年宇宙の旅』の世界だ。こちらの話は正に望み通りのガチ・ハードな内容。最後に出ました!与那国が世界に誇る謎の海底遺跡(地形?)。〈続く〉2012/11/04
翔亀
23
音に色や形を感じる共感覚の持ち主が主人公というのに惹かれて、読み始めた。全4巻の1巻目ということでまだ序盤戦。バリバリの科学を前面に出す作家らしく、地質学者、植物学者、認知心理学者、量子工学者といった先端科学者グループが登場。彼らは「隠れマッドサイエンティスト」として何やら禁断の研究を科学的に進めている。呪術的風土が残っている南西諸島の西端の与那国島の巫女と、木星の衛星エロウパの生命を研究する宇宙生命学者も出てきて、<科学>と<超自然>という正反対の素材がどのようにSF的に解決されるのか!先が楽しみ。2014/04/30
あぶらや
10
音に色がついて見えたり、草木のつぶやきが聞こえたりする共感覚を持つ伊波岳志。与那国島のムヌチ(ユタ)の卵の後間柚は神の命令で14番目の御嶽を探している。二人は東京と与那国島と遥か離れた空間を越えてお互いの声や姿を感じていた。 木星の衛星への無人探査船、八重山諸島の沈没の可能性の海底調査。いろいろな分野の話が一つにまとまりつつある。 壮大な物語になりそうな全4巻の一冊目。わくわく感が高まりすぐに二冊目へ。2018/10/16
けいちゃっぷ
5
琉球が舞台のは池上永一を何冊か読んだだけですでに満腹気味ですが、せっかくだからとトライしました。共感覚と琉球とエウロパがどう結びつくのか興味深い。393ページ2011/12/03
すん
2
SFじゃなくてオカルト色が強いです。ちょっとぞわぞわっとして読むのに時間がかかりました。2014/07/31
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