内容説明
幕末の長州で高杉晋作ら維新の英傑は「たとえわが身は死んでも志は生きる」と信じ、天皇に忠節を尽くし湊川に散った楠木正成を理想として祀った。正成と共に戦没者の霊が祀られ、やがて招魂場ができ、靖国神社誕生へとつながる。先人をしのぶ人々の純粋な思いは、つねに政治に都合よく利用され、危険な「誇り」へと変容してゆく――。日本人の忠誠心をコントロールする「靖国思想」の原点を探る。
目次
第1部 幕末にふくらんだ正成像(楠木正成の墓碑建立;正成になろうとして松陰;長州藩師の中の楠木正成;吉田松陰を祭り上げる;楠公祭から招魂祭へ;正成崇拝あれこれ;靖国神社創建と諸問題)
第2部 道真・信玄・赤穂浪士の系譜(道真を崇拝した晋作と望東;武田信玄と幕末長州;幕末に使われた赤穂浪士物語)



