新潮新書<br> 江戸奉公人の心得帖―呉服商白木屋の日常―

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新潮新書
江戸奉公人の心得帖―呉服商白木屋の日常―

  • 著者名:油井宏子【著】
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 特価 ¥462(本体¥420)
  • 新潮社(2012/03発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106102424

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内容説明

「接待や進物はほどほどに」「営業に出て私用を済ませるな」「会議中居眠りをするな」……。これは江戸でも五指に入る大呉服商、白木屋日本橋店の就業規則だ。白木屋で働く奉公人は、武士を公務員とすれば、さしずめ民間企業のサラリーマンといえるだろう。出世や給料の仕組み、衣服の決まり事、細かく定められた仕事内容など、当時のサラリーマンの姿を、約四百点の古文書から鮮やかに描き出す。

目次

第1章 奉公人のライフサイクル(入店は十一、二歳;入店二年目に退職が多発 ほか)
第2章 販売と掛金回収に励む奉公人(安全な現金売りを奨励;「通帳」の作り方 ほか)
第3章 仕入れや帳付けに気を配る奉公人(江戸店の買役は関東の生絹を仕入れる;場造と回る二月から五月までの春の仕入れ ほか)
第4章 奉公人の心構え(御詠歌を引いてわかりやすく;四恩に感謝して ほか)
第5章 奉公人の生活(奉公年数によって決まる服装;「子ども」の間は仕着せのみ ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tsubomi

4
2020.02.20-0319:呉服商白木屋の奉公人が幼少期に就職してどのようにステップアップしていくか、そしてそれぞれの年代や職種でどういう内容の仕事をしていたか、について実際の資料(古文書)から考察した一冊。途中で逃げ出したり店の金や品物を横領したりという人も出てくるし、江戸以外の地方都市まで仕入れに行ったり借金を回収に行ったり、近くで祭礼があるときには常連客を店先で接待したりしていて、興味深い点が多かったです。古文書を元に書かれていますが説明がわかりやすく、江戸時代の商家の毎日が目に浮かぶよう。2020/03/19

奇天

1
取り立てて目新しい内容というわけではなかったが、もっとも興味を持ったのは組織運営に儒教的精神が使われていること。それがどの程度浸透していたかは不明だが、庶民の中では商家が相性良いだろうね。奉公人同士のトラブルには触れていなかったが、いろいろと広がりを感じるテーマなので、関連の本も読んでみたいなあ。2015/07/28

Esperanza

1
うーん、読みやすいけどマニアック☆江戸時代の身分制度ガチガチのなか商家の奉公人をの中でさらに細かく身分があり何年も実家に帰れず奉公する強かな姿にやはりサラリーマンとは全くの別物だと思った。奉公人の心得云々は今でも通じる昔の人の精神☆とわざわざあげる美しいものではなく、単なる伝統的な日本人の道徳観だと思うが。2010/08/12

なかのっこ

0
危機管理に関しては今の時代とさほど変わらない印象を受けた。 あの時代に避難訓練をしていたとも思えないけど、火災時の速やかな行動が実現できたのは、それだけ実際に火事が多かったということか。2015/01/09

東隆斎洒落

0
(08.03.15 読了) 20世紀の終わりと共に店を閉じた、日本橋東急百貨店の前身、白木屋の心得集。 今で云う就業規則の起源か。 それにしても、日本人のサラリーマン・営業マンの働き方・昇進・接待など・・・原点を見た気がする。2008/03/15

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