内容説明
地震、台風などと同じく自然災害の一種として“怪獣災害”が存在する現代。有数の怪獣大国である日本では、気象庁内に設置された怪獣対策のスペシャリスト集団“特異生物対策部”、略して“気特対”が、昼夜を問わず駆けまわっている。多種多様な怪獣たちの出現予測に正体の特定、そして自衛隊と連携するべく直接現場で作戦行動を執る。世論の非難を浴びることもたびたびで、誰かがやらなければならないこととはいえ、過酷で割に合わない任務だ。それぞれの職能を活かし、相次ぐ難局に立ち向かう気特対部員たちの活躍を描く、本格SF+怪獣小説!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ntahima
60
本格怪獣小説^^所謂マニア本。但し、日本には『ゴジラ』、『ウルトラQ』以来、脈々と息づく怪獣モノの伝統があり、解説子によると「日本人の人口の半分以上が子供のころから怪獣に親しんできた世代」だそうである。日本人の半分は怪獣ファンか?ハードSFは科学事実の上にたったひとつの大ウソをついてみせるが、この小説は台風の如く定期的に怪獣が襲来するというありえない舞台設定の中で気象庁の職員が大真面目に怪獣に立ち向かう姿を描いた好連作集である。毎週日本に現れる怪獣に手に汗握った幼き日を思い出させてくれる。続刊熱烈希望。2010/07/11
りんご
50
特撮大好き山本弘さんの怪獣小説。案の定面白いね。「空想科学読本」で、【怪獣は密度スカスカでないと存在できないはずだ】(うろ覚え)的なことを書かれてたが、「多重人間原理」で対抗。なんせ怪獣がいるってのが前提ですからね。大きいと怪獣、小さいのは妖怪って説もなかなか面白い。バックベアードは怪獣っぽいもんね。私はコアな特撮ファンではないけども、ウルトラマンのシーンのように絵が浮かぶ箇所がいっぱいありました。ナレーションも古い感じで入れていきたい。2024/06/23
昼夜
49
MMって何だろうって思ってたら、「モンスター・マグニチュード」の略で怪獣の規模を地震のように気象庁が被害を予測していることが解った時、一気に物語にひきこまれて映画館に座ってる気分でした。ゴジラとモスラ、ガメラは何回家を壊したか解らないのになぜか好きなんですよね。怪獣を小説で楽しめてよかったし、自然や宇宙は私たちには解らないことだらけなので怪獣がいるかもしれないって夢が広がって嬉しかったです。2011/02/17
とくけんちょ
46
油断してました。しっかりと物語として完成しています。しっかりというと言い過ぎかと思いますが、現実的なところに落とし込んでいます。決してトンデモ本ではありません。地震の尺度と同様に怪獣が出てきて被害が出る深刻な度合い、それがmm、数字がレベルです。つまり、mm9とは、めちゃヤバい怪獣が出てくるということ。その怪獣を調査分析する気特対、そのメンバーが主人公です。いろんな苦悩がある、力を抜いて楽しめました。2018/12/30
yamataka320i
36
★★★★☆ 肩の力を抜いて楽しめるエンターテインメントノベル。地震、台風などと同じく自然災害の一種として「怪獣災害」が存在する地球が舞台。この世界では関東大震災や阪神淡路大震災も怪獣による災害という設定になっている。SF・怪獣小説であると同時に、怪獣対策のスペシャリスト集団「気象庁特異生物対策部」、略して「気特対(これってやっぱり「科特隊」へのオマージュ?笑)」によるお仕事小説でもある。怪獣の固有名を付けたりするくだりなどが面白い。2021/02/26
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