内容説明
二階堂蘭子シリーズ傑作巨編! 函館の実家に伝わる3つの家宝のうち<炎の眼>を持ち出した銀座のホステス・ナオミ(=宝生奈々子)を大胆なトリックで殺害した殺人鬼「魔術王」メフィストは、残る<白い牙><黒の心>を狙って宝生家の縁者を襲う。奇術道具の回転ノコギリが芝原悦夫の婚約者を切り刻み、宝生貴美子は連れ去られる――。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
347
物語を盛り上げるためだけに殺して殺して殺しまくる魔術王。宝生家を狙った事件らしいが、関係ない人の方がたくさん殺されている。なんかもったいないなと感じるのが、ラビリンスと魔術王が両方いるせいで(再読なのでオチは知ってはいるけれど)魔術王のインパクトが若干弱まっている事。後ろにラビリンスが控えているのに”王”とか偉そうに名乗られてもねぇ…というのが読者の素直な反応。魔術王事件はラビリンスと別枠で描いた方が面白かったのではないか。全体の雰囲気は割と好きで、著者の作品の中でも世界観は作れている方だと思う。2017/09/05
勇波
46
探偵小説と言うよりも冒険小説に近いかも。。二階堂氏の書くこの雰囲気やっぱ好きだなぁ。悦夫君は少年探偵団の小林少年の役どころか?と思いきや死にかけてました。しかもボコボコに。。蘭子様は前半いつもの「上から目線推理」でジャブを放ったままそのまま出番なし。後半に期待が膨らみます。魔術王と前作の敵ラビリンスとの関係はあるのか?魔術王の正体は?陳腐な解決なんか望んでないので、謎を残したままこの雰囲気で最後まで突っ走ってくれても構いません★2017/06/02
hanchyan@ふむ……いちりある
29
すごく久しぶりの二階堂さん。クドクてしつこくて脂ギトギト(笑)なのにそれがクセになるという。猛暑日に敢えて喰うコッテリ系!(笑)。絢爛豪華と言うよりは原色ギラギラ満艦飾な感じがやっぱイイっすネ♪加賀の・・・じゃなくて国立のお蘭は初っ端で剛速球サーブをかました後は巻き毛を揺らしつつ九州方面へ別な事件解決に行っちゃったらしい(笑)。2015/08/10
マッちゃま
27
久しぶりの蘭子シリーズ。上下巻の本書、ほぼ上巻の中身は魔術王メフィストと名乗る男の一方的な残虐無比の殺戮ショーに終始する展開。ドラマで有名になりましたが、野球で言うところのルーズベルト・ゲームの前半といった感じでしょうか。試合の開始早々からメフィストの猛攻に圧倒される。蘭子側もヒットは出たものの直ぐさまゲッツーでチャンスは萎んでしまい最早いいトコ無しのワンサイドゲーム寸前。さあ〜ジワジワと反撃してく蘭子側と、それを許すまいとするメフィストの非道な攻撃っぷりを楽しみに下巻へGOしちゃてきます。2017/12/12
kate
23
冒頭の事件で蘭子がトリックを見破る推理を見せた後は函館で起こるメフィストの連続殺人を描いている今作ではメフィストの殺人描写がこちらまで血の臭いがしてきそうな中々残酷でグロいものになっています。この後出待ち状態の蘭子の活躍に期待です。2014/02/05
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