内容説明
その屍体が発見されたのは、寒さの厳しい早春の朝、東京駅八重洲口にほど近い工事現場だった。まもなく殺人容疑者は捕らえられたが、推定される兇行時刻にその男は列車に乗っていた。確かな証人のいる完全なアリバイに、鬼貫警部は断念の瀬戸際まで追い込まれるが……。鮎川“本格”の独壇場、鉄道アリバイ・トリックを、明晰な推理が崩していく傑作短編集!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
coco夏ko10角
24
鬼貫警部シリーズ、7つの作品収録の短編集。鉄道アリバイ・トリック、よく考えつくわ、ほんとすごい。『一時一〇分』と到叙もの『不完全犯罪』が特によかった。2020/05/11
ひで
8
鬼貫シリーズ初短編。不完全犯罪が良いですねぁ。2017/03/14
ホームズ
7
創元推理文庫の『五つの時計』を読んだりしたら内容がだいぶかぶってましたね(笑)『碑文谷事件』『一時十分』『くだり「はつかり」』がかぶって無かった(笑)どれもいい感じでした(笑)アリバイ崩しでも時刻表を使った難しい感じの物ではなく分かりやすかったし楽しめました(笑)2011/01/12
Abercrombie
5
これはがっかり。鬼貫警部のアリバイ崩し7篇を収める短編集だが、必要な事柄だけを並べ立てたような無味乾燥な文章に、笑えないオヤジギャクが時々挟まる文体のつまらなさは、謎解き以前の問題。とてもじゃないが、読んでいられなかった。2022/01/16
ココノビエガク
2
下り「はつかり」と一緒に借りてしまったので、内容が若干かぶっているのが無念でならない。もう少し、間を開けて借りればよかった!けれど内容は濃く、面白かったの一言に尽きる。すべてアリバイトリックものなのだが、時刻表と絡めてどう切り込んでいくかが見物。ただ単純に、別の列車に乗り換えましたっていう結末じゃないのが良い。短編なので気軽に読めるし、巻末に作品ノートがついているのも魅力的。「見えない機関車」と「碑文谷事件」が甲乙つけがたいくらい好きだけど・・・やっぱり「見えない機関車」かな。2016/06/16
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