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出版社内容情報
高校生の川ノ瀬初は、その名前と違い「万年2位」がお決まりのポジションであった。城北大学が天才を選抜する〈次世代高校生プログラム〉でも応募者中2位であったが、このプログラムでは「3人一組」のチームでコンペティションを勝ち抜くことが求められた。
衝撃的な出会いをした最下位の少女・深森ソナタと、同じく劇的な出会いをした1位の少女・水溜稲葉とチームを組むことになった初は、なぜか2人と共同生活をすることになり――!?
映画『メイクアガール』その「はじまりの物語」を安田現象監督監修のもと、池田明季哉が手掛けた完全スピンオフが登場!
内容説明
「初、決まってるじゃない。ここに住むのよ」高校生の川ノ瀬初は、その名前と違い「万年2位」がお決まりのポジションであった。城北大学が天才を選抜する“次世代高校生プログラム”でも応募者中2位であったが、このプログラムでは「3人一組」のチームでコンペティションを勝ち抜くことが求められた。衝撃的な出会いをした最下位の少女・深森ソナタと、同じく劇的な出会いをした1位の少女・水溜稲葉とチームを組むことになった初は、なぜか「チームとして」2人と共同生活をすることになり―!?映画『メイクアガール』その「はじまりの物語」を安田現象監督による監修のもと、池田明季哉が手掛けたスピンオフが登場!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
芳樹
36
『メイクアガール』の劇場作品を観てノベライズ版を読み、全てのイベントの根源たる水溜稲葉の人物像を知りたくて手に取りました。これ単体でも成立していますが、やはり映画(and / orノベライズ版)とセットで真価が発揮されるスピンアウト作品と思います。というのもこの小説に知りたかった稲葉の人となりと、本編で曖昧だったバックグラウンドが明らかになるからですね。天才とは何と業が深く孤独な存在であるか。それだけに、稲葉が自覚した思いを綴った最後の一行が突き刺さるのです。傑作でした。2025/02/11
よっち
26
「万年2位」が定位置の高校生の川ノ瀬初。城北大学の〈次世代高校生プログラム〉でも2位だった彼が、1位の少女・水溜稲葉と運命的な出会いを果たす前日譚。3人一組のチームでコンペティションを勝ち抜くことが求められる状況で、同じく劇的な出会いをした最下位の少女・深森ソナタや稲葉と共にチームを組み、なぜか共同生活を始める初。理解が足りずすれ違う彼らが、お互いを知る中で生まれていく想いがあって、完璧であるはずなのにままならない状況に陥ってゆく天才少女の妄執が浮き彫りになってゆく展開は、本編の解像度を高めてくれました。2025/02/10
椎名
12
水溜稲葉というラスボスのようなキャラクターを掘り下げた前日譚。これだけでも読めるが、原作映画を見ておいたほうが間違いなく楽しめるし、原作映画を見たのであればこのエピソード0を読まなければ真に完結することもないだろうと思える一冊だ。ラストの彼にとっての“一位”の相手も、本編での二人の関係性も、本作のエピローグを読めば全容がわかるようにできている。ノベライズ作者のロボット、メカオタクの部分も良い意味で作用し、非常によくできた上で描きすぎないという絶妙なバランス感覚が求められた美しい構成。面白かった。2025/02/12
みやしん
6
前巻で抱いた疑問の種明かし。エピローグで落とす(いや、上げる、か?)手法は変わらずで、中心人物の狂気が一層伝わってくる。SFラノベとしても無印よりこちらの方が完成度が高いと思えた。シリーズをスター・ウォーズに準えたけど、ep7-9の体たらくを考えると不穏だなあ。2025/04/06
もるもる
4
全体的には面白いが、口絵のキャラと本文の印象が一致しないのが難点2025/02/23