中公新書<br> 老いてゆくアジア 繁栄の構図が変わるとき

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中公新書
老いてゆくアジア 繁栄の構図が変わるとき

  • 著者名:大泉啓一郎【著】
  • 価格 ¥836(本体¥760)
  • 中央公論新社(2014/01発売)
  • 中央公論新社 GW特大フェア ポイント40倍!(~5/12)
  • ポイント 280pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121019141

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内容説明

中国の経済成長率が一一%を超えたと報道され、この勢いに引っ張られるかのように、アジア全体の経済も順調に推移している。だが、これはよく喧伝されるように「二一世紀はアジアの世紀」の証明だと考えてよいのだろうか。アジア全体の少子高齢化という現実を見れば、楽観は許されない。いまだ社会保障制度が整備されていないアジア各国の一〇年後、二〇年後を見据え、アジア全域で豊かな社会を構築するための方途を提言。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Akihiro Nishio

25
フィリピンでフィリピン本を読む。5冊目。2007年初版と少し古いが、この業界では著名な本である。さすがに良く踏み込んだ本で、単なる人口動態論ではなく、資本のストックや中年以降の生産者における技術蓄積、農村における偽装失業という観点を加えてアジアの国を分類し、今後直面する課題をずばり予言する語りは見事。最後のアジア福祉ネットワーク構想は具体性がなかったかな。むしろ、そこまでの章で少子高齢化が進む開発途上国には高齢者福祉を実現するお金がないことを見事に示してしまっているのだから。開発に関わる人には必読の本。2018/08/14

大道寺

6
アジアが急速に発展していった仕組みと、同じく急速に老いていくであろうことについて。発展したとはいっても未だ社会保障の仕組みが未整備なアジア諸国が大勢の老人を抱えることになる恐ろしさ……。21世紀はアジアの世紀とか言っても、半分も過ぎないうちにアジアの勢いは終わって、「最大のお荷物」的な意味でアジアの世紀になってしまうのではないかという気になってくる。自分の将来とも重ね合わせながら暗澹たる気持ちで読んだ。2014/05/03

isao_key

6
再読。良書。アジア諸国の人口の変化や高齢化にともなう問題点について詳しく説明してくれる。また日本、韓国、台湾、中国、タイの経済の流れを理解することができる。表やグラフをふんだんに使って合計特殊出生率、平均初婚年齢、平均世帯の構成人数、離婚率、平均寿命、人口の推移を説明している。先進国であれ開発途上国であれ今後緊急に対策を講じなければならないのは社会保障制度のあり方である。アジアの国でかつてあった伝統的なコミュニティにおける相互扶助機能が低下している現代だからこそ社会保障制度の整備が求められるのだという。2012/07/31

MAT-TUN

5
日本国内だけではなくアジア全体で少子高齢化が進んでいることを調査報告している好著。私はこの書をきっかけにして、今後のアジアの経済成長の持続性を鑑みて、50年かけてインド洋沿岸諸国の経済圏の樹立することが重要じゃなかろうかと思い、アフリカとアジアとの貿易がどうあるべきか強い興味を持ち始めました。高齢社会を長寿社会と呼び、長寿は多くの人々が望む普遍的な願いの一つと位置づけ、豊かな高齢社会をどう実現するかという問題設定は、ともすればネガティブな話になりがちの高齢化の問題に光が当たったように感じた。2011/12/12

よしひろ

4
東アジアの結びつきを深められる可能性のある、今すぐ手に取るべき良書。2021/07/25

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