内容説明
ヴェリティが十五歳のとき、父は自殺した。その後、叔父の屋敷での召使い同然の扱いに耐え続けている。唯一の心の支えは、記憶の中の紳士の面影。父の墓前で優しくしてくれた伯爵、マックスだった。歳月は流れ、ヴェリティは可憐な娘に成長した。ある日マックスが、叔父の屋敷を訪問する。だが悲しいことに、彼はヴェリティに気づかない。それでも、温かいまなざしは変わっておらず、冷遇される彼女に同情し、いとこの執拗な誘惑からも救ってくれた。しかも、思いもよらない提案を持ちかけてきた。彼の愛人にならないかというのだ。★悲運に耐える心優しい娘に惹かれた伯爵が、恩人の娘とは気づかず、愛人契約を持ちかけます。豪華なドレスと宝石で身を飾り、瀟洒な邸宅で生活する――はたして、それは真の幸せなのでしょうか?★
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
23
備忘録:読み友さんの感想を読んで。母を失い、戦争から戻ってきたものの父親は自殺し…十字路に父親が埋められるシーンから始まる、薄幸の美少女のHQです。自信皆無の彼女が、伯爵の気分に振り回される姿におばちゃん怒りがですね、メラメラと。しかし自殺したらお墓ないとかさ~…。2021/12/20
やまと
5
ヒロインの境遇がとても辛い物で、とても可哀想でした。 ヒーローがヒロインに言った酷い暴言の数々に本当に腹が立ちました。 終盤 ヒロインの愛に気づき反省し苦悩するヒーローにたいして、もっと苦しめばいいのにと思ってしまったほどです。2015/07/31
うさぎもち
3
前半ヒロインの悲しみがよく伝わって珍しいハーレクイン。原作がいいのか訳がいいのか。訳者は英文学研究者かも2011/09/24
いってぃみ
1
コダワリのクセがスゴい。
てん・ゆう
1
切羽詰るヒロインが可哀想。切なさを楽しむ本。