内容説明
女子高生・浅倉(あさくら)ひとみの母・しのぶは元女優。これまで女手ひとつで、ひとみを育ててくれた。だが、母にパトロンがいると聞かされたひとみは、ショックを受け、夜の町に飛び出してしまう。泣き疲れて、眠りに落ち――、ふと目を覚ますと、そこは18年前の撮影所だった。母と共演することになったひとみは、父親が誰なのかを探るが……。母娘(おやこ)の絆を描いた傑作ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
83
赤川作品の推奨上位10作品に入る。始めと最後以外は全部夢という設定。夢の中で、自分の母親を救うというすばらしい話。現実との矛盾も発生させないように、細かな気遣い。自分の母親が自分の父親を殺すという、悲惨な過去を抱えることになったはずなのに、とてもすがすがしい終わり方をしている。赤川次郎ならではの軽い文章。 解説を大林監督の娘さんが「女優の娘をやっているひとみ様へ 監督の娘をやっている私。より」という標題。ちょっと冗長ですが、いいたいことはそのもの。これを映画にして監督がしたい。2011/11/23
そのぼん
28
主人公の女の子がひょんなことからタイムスリップし、映画に出ることになって・・・って感じのお話でした。さらに母親とも遭遇し、とある謎を追っていきました赤川次郎の作品らしく、さらっと読めるものとなつていました。2013/07/02
リリパス
3
簡単に書けば、「すでに引退した女優(シングルマザー)の娘でJKのひとみちゃんが、18年前へとタイムスリップし、過去の若い頃の母と出会い、ふとしたきっかけで、映画監督にスカウトされ、若い頃の母と映画で共演することに・・・」という、なんとも不思議なお話。面白かったです。2020/12/05
Ayanosuke
3
17年ぶりぐらいの赤川次郎。当時はこのさらっと読める感じが好きだったけど、今読んでみると、あまり深みがなくて面白くないなぁ。2013/07/22
A10
3
なんとなくラストを予測していました。けれど、それでも「おっ」と思ってしまうのが、タイムスリップものの楽しみ。2009/11/24