内容説明
キャサリンは大好きな兄の訃報を受け取った。ウェリントン公の指揮下、ワーテルローでナポレオン軍と戦い、勇敢な最期を遂げたのだ。悲しい知らせを届けたのは、上官だったアダム・カルソープ卿。亡くなる前夜、兄はアダムにこう告げたという。自分にもし何かあったときは妹の面倒をみていただけますか、と。陽気で優しかった兄の死に、キャサリンは泣き崩れた。それからほどなく彼女の前に後見人のおじが現れ、遺産相続をめぐる悶着が巻き起こる。窮地に立たされたキャサリンが頼れるのは、アダムのほかには誰もいなかった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぽこ
7
男運のないかわいそうなヒロインだった。祖父も兄も叔父も従兄も、誰もヒロインを守ってあげようと思う人がいなくてお気の毒。ヒーローは見目の良い女性にコロリとだまされちゃっていてダメダメです。ヒロインを失いそうになって初めて自分の気持ちに気づくところにはホロリと来ました。2016/02/02
あゆち
2
兄が戦地で亡くなり、領地と屋敷がおじ家族の物になってしまったキャサリン。しかし、大部分のお金はキャサリンが相続したことを知ったおじ達は自分の息子と結婚させようと企む・・・な話。前半、孤軍奮闘するヒロインがかわいそう過ぎる。そしてヒーロー見る目無さ過ぎ。2015/03/13
キッチンタイマー
2
非虐待女性だから周囲にかたくなになっているのはとてもわかるのだけれども気の強さはちょっとつらい感じ。面食いのヒーローは簡単に騙されすぎてて全然安心できなくてますますヒロインのかたくなさは取れないから離れるし。ここでラストの展開に持っていくのかという。なるほど。うまいね。ヒーロー母が賢母なのだけど息子の話にそこまで?2013/01/15
こえん
2
兄が戦死し限定相続の地所屋敷は叔父の手に渡ったものの、多額の金を遺されたヒロインと、ヒロイン兄からヒロインの行く末を託されたヒーロー。ヒロインの親戚がすごく嫌な連中で、近い親戚なのにヒロイン兄の死を喜んでるのが分かる上、ヒロインの財産を狙うし…。彼女が荒んで攻撃的になるのが納得できた。そうでなければ途中までの彼女の態度は腹に据えかねたかも。ヒーローはまんまとヒロインのいとこや昔の恋人の外面に騙されてるあたりが女を見る目がなさすぎ。しかも終盤のヒロインとのやりとりがおマヌケだし…そこが、わりと楽しかったけど2010/03/30
くろうさぎ
2
ヒロイン兄は妹を心配してたとはいえ、自分勝手でしたね。しまいには死んじゃうなんて・・・。ヒーローが昔の想い人やヒロインのいとこにデレデレしている様は間抜けですね。でも、そのジュリアが思いっきりヒーローをののしった時は笑えました。全くとんでもないヒロインの身内でした。2009/09/28
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