内容説明
義憤から内部告発をした一柳完(いちりゅうみつる)は、会社を追われる覚悟だった。だが、その彼に、社長の中津(なかつ)からじきじきに密命が下る。「α(アルファ)計画を極秘裏に遂行せよ!」全長400メートルもの巨大な工場を、まるごと南米へ運ぶのが彼の使命だ。この大航海に、謎の機関による妨害作戦が待ち受けていた。「α」は無事に航海を果たせるのか!? 著者初の海洋冒険ロマン大作が新装版で登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coco夏ko10角
31
主人公は巨大な工場を南米へ運ぶ大型プロジェクトの責任者。プロジェクトを阻止しようとする側との攻防。こういう路線の赤川次郎作品も面白い。2016/08/19
moonanddai
6
最後まで気が抜けませんねぇW。赤川モノはそれこそ「数え切れないほど」あり、作品の出来のブレみたいなものはあるのですが、これは(「は」とは失礼か…)面白い。まず(全く変な意味で使うのではないのですが)「字数」が多いW。ページ数もさることながら、ページ内の書き込みも多い。レアメタルやイルカの習性、洋上での巨大物質の動きみたいなものもきちんと取材してある。まさに上質のストーリーテラーだと私は思います。このレベルくらいのものばかり書かせてあげたいですけどねぇ…。2016/09/23
リプリー
3
長らく読書から離れ過ぎていて、これではイカンと思い、読書人生開始しました。 原点回帰一冊目は赤川次郎最長冒険ロマン。 クリフハンガーにつぐクリフハンガーで、まぁ面白い。 「あれ?この展開は無かったことになってるの?」とハッキリと失敗している部分もあるが、悪役に対しての描きこみなど、実に赤川さんらしい倫理観が感じられてそこは好感を持てました。 2018/01/27
kaizen@名古屋de朝活読書会
3
航行する巨大設備 責任者は上司に反抗した雇い人。 平凡な人間のように見えるが、意思の強さを買われ、 危険な仕事につく。 明日がしれない社長の賭にどこまでもつきあう。 危険な敵の襲撃に、家族や関係者は大丈夫なのか。 敵方の人間ばかり都合良くやられていく気もしないでもないが、 航行の半分で上が終わる。 はらはらどきどきの冒険物語。2011/08/16
pen_pem004
2
かなり久し振りの赤川作品。一気に読めた。2017/01/06