内容説明
「私は、0.0001%の運命を背負って生きているの」――大学院で曾根崎心中を専攻する僕に、幼馴染の恋人はある秘密を打ちあけた。サヨナラを言えば、2人は幸せになれるかもしれない……それでも僕の心はこう叫ぶ。絶対に、彼女じゃなければ、ダメなんだ。今すぐ大好きな人に会いに行きたくなる、極純のラブストーリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
50
愛する人が遺伝する難病のリスクを背負っていたとしたら、自分はそれを受け止めることが出来るのだろうか? ハンチントン病という遺伝病は親から子へ50%の確率で遺伝すると言う。ケンはその病の父を持つ幼なじみの恋人ミサキとの将来を真剣に思い悩む。まだ治療法が確立されていないというこの病、一日も早く根治出来る方法を見つけて欲しいと思いました。榊さん、初読み。2014/09/05
ミーコ
41
想像してた内容とは違ったお話でした。ハンチントン病と言う病気がある事も知らずに読みました。結果は黒か白しかない・・・ 私がミサキならー。難しい問題ですね。はっきりさせてしまうのは 恐ろしいです。かといって容易に結論は出せません。こう言う選択が正解とも 不正解とも言えない。早く、病気を治せる薬を…と願います。2014/11/04
zanta
21
病気の知識はちょっとだけあった。大変に重い物語だが、読み心地はよく、真剣に人を愛する姿に引き込まれた。安易な解決を見せないところもいい。実際にこの病気の方がお読みになったら、また違うことを思うのだろうか。二人が永く一緒にいられることを祈ってしまう。2014/10/24
あつひめ
17
重たい内容の小説を手掛けたなぁ・・・と正直驚きながら読みすすめました。ハンチントン病・・・そういう病気があることも知りませんでした。家庭には・・・個々の人間には、傍目からは全く想像できない問題を抱えていることがたくさんあると思います。むやみに励ますことも、訳知り顔で頷くことも本当に難しい・・・。遺伝を伴なう病気は二人の問題だけでなく、家族これから生まれてくる子供たち・・・全てのことにも降りかかってくる。ケンちゃんが答えた「存在」・・・ミサキの存在を愛している=どんなミサキも愛している・・・。読後、この両家2009/11/14
かりん
16
初読み作家さん。この作品ではじめて「ハンチントン病」を知った。少し文章に硬さを感じるが、ハンチントン病のリスクを負う彼女との今後を考える彼の思いが静かに語られている。病気の遺伝、遺伝リスクと様々な不安や葛藤、大切な人が難病ならその家族の苦しみは・・・選択と決断の難しさを考えさせられた。1日も早く治療法が見つかる事を願わずにはいられない。2015/04/05
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