内容説明
郊外に住む平均的サラリーマン一家、小川家の隣に、ある日引っ越してきた宮沢家は、家族構成、各人の年齢までが、なぜか彼らとぴったり同じだった。つきあいが進むうち、平凡な家庭に戦慄の事件が……! 人気作家が贈るホラー・ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coco夏ko10角
19
郊外に住む平凡なサラリーマン一家・小川家、ある日となりに家族構成と年齢までが一致する宮沢家が引っ越してきて仲良くなるが…。目の前にある林にある穴は?宮沢家とは?高級マンションで留守番バイトをしてる弥生の周りで起こっていることとは?ドキドキしてどんどんと読み進めた。なんとか解決して日常に戻るのかと思いきやラスト一行にドキリ。2023/02/27
白雪ちょこ
18
久しぶりのホラーミステリー。 普段の日常が流れている中、ふとした違和感に気づいた途端、じわじわと恐怖感が迫ってき、ラストには怒涛の恐ろしい波が迫ってくるところがとても良かった。 が、設定がかなりややこしく、ドッペルゲンガーのような感じがあり、世にも奇妙な物語にも似ている。 ラストは、どんな子供が育つかという部分は「禁じられたソナタ」にも似ているような展開だった。 昭和感漂うテイストで、今はないアルバイトや、赤電話など時代を感じた。 どこかに潜んでいるかもしれない、という恐ろしさが描かれていた。2023/09/25
酔いよい
13
郊外に住むサラリーマン一家の隣に、ある日同じような家族構成の一家が引っ越してきて和やかな交流が始まるのだが、やがて隣のその一家が…!?この本、BOOKOFFの100均コーナーで見つけたんだけど、帯には“日常に忍び込む恐怖…”の惹句。さらに裏表紙には“平凡な家庭に戦慄の事件が…”云々と。読んでみたくなりました。いや、こういうタイプのお話は好みなんですよ(^^)隣人モノ(笑)以前読んだ宮部みゆきの『我らが隣人の犯罪』とか小池真理子の『怪しい隣人』なんかも面白く読めたし。この赤川作品も楽しめたですよ♪ 2015/11/11
夜海
4
はじめての赤川次郎。ホラー要素を謳ったあらすじであったため、期待して読み始めました。思ったほど怖くはありませんでしたが、展開が面白く、一気に読んでしまいました。最後の解説を読んで、作者が表現したかったモダンホラーについて納得がしました。もしも、隣の人が本当はこの世にいてはいけない人だったら。ふと夜になると背筋がゾクッとしますが、不快な感覚はない、新しいジャンルを知ることができました。2016/09/21
オツエンタ
4
読了。 赤川次郎のホラーものは、グロテスクな表現はありません。 必要以上な/情報過多な表現は不要。なぜなら、登場人物の何気ない言葉や、ちょっとした舞台設定で全てを表現するから。 『もしかしたら……』という恐怖。お勧めです。2013/06/23