出版社内容情報
動物たちから「明治時代~昭和時代前期」を見ていくと、文明開化で海外の牛馬鶏が移入されて在来種との品種改良が盛んになり、豚や羊、山羊、食用蛙、ザリガニなどの食用動物が移入されます。富国強兵は、外貨獲得で絹や養殖真珠の生産が盛んになり、また軍犬、軍鳩、軍服にラットの毛皮など、動物たちも戦争に駆り出されます。歴史の流れの中に動物たちも巻き込まれいくのがよくわかります。文明開化と富国強兵がどのようなものであったのか、動物を主人公にした具体的な事例を通して、実感を持って理解できます。合わせて、歴史を学ぶおもしろさに気づくことができるでしょう。
内容説明
明治時代は、人と動物の関係を、大きく変えました。「富国強兵」や「文明開化」の中で肉食が広がり、ウマやウシは西洋種と交配され、ニホンオオカミは絶滅しました。一方で、絹や養殖真珠、錦鯉は、世界に誇る動物産業に育ちました。「戦争の時代」には、軍用のイヌやハトが現れ、動物園では猛獣を全部殺すという悲劇が起こりました。
目次
明治時代(交配して生まれた半血馬;和牛の誕生 ほか)
明治時代から大正時代(ヒツジとヤギを輸入;国内移入種)
明治時代から昭和時代前期(利用法で分かれたニワトリたち;世界一になったウサギ ほか)
大正時代から昭和時代前期(小鳥産業は平和産業;新しい食用動物 ほか)
昭和時代前期(戦争にかり出された平和のシンボル;毛皮製品の生産量が増加 ほか)
著者等紹介
小宮輝之[コミヤテルユキ]
1947年東京生まれ。1972年に多摩動物公園の飼育係になり、多摩動物公園、上野動物園の飼育課長を経て、2004年から2011年まで上野動物園園長を務める。日本動物園水族館協会会長、日本博物館協会副会長を歴任する。現在、著作活動、図鑑や動物番組の監修、大学、専門学校の講師などを務めている。動物足拓コレクター、動物糞写真家でもある。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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