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内容説明
群雄が割拠し、しのぎを削った戦国時代。飢饉と戦争で疲弊した百姓は公然と「世直し」を求めた。生き延びるために、ときに大名の戦争に参加し、また隣村との境界争いなどにも武具を携えて参集した。一方、大名は百姓に礼を尽くした施策を講じて領国の安定を図った。庶民の視点から権力構造と社会システムをとらえなおす。
目次
プロローグ 代替わりと「世直し」
第1章 飢饉と戦争の時代
第2章 村の仕組みと戦争
第3章 地域国家の展開
第4章 大名と村が向き合う
第5章 戦国大名の構造改革
第6章 大名の裁判と領国の平和
エピローグ 戦争の時代の終わり
1 ~ 1件/全1件
- 評価
紀伊国屋で購入した本本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えちぜんや よーた
109
百姓:「掠奪や飢饉から私たちを守ってくれへん?」戦国大名:「ええで。その代わり税金払ってや」。戦国時代は中世だが、近代の法治国家の原型を見ているような気がする。そのドライな双務契約が成立すると、毛利元就(安芸)のように家臣・領民が向こうから誓紙を差し出してくれるし、できなければクーデターが起こって武田信虎(甲斐)のように国外追放される。極めて合理的な社会システム。2015/01/20
きみたけ
76
面白かった!これまでの戦国ものはすべて大名側からの視点で描かれていたが、民衆側からの視点というのは無かったように思います。著者は、史料をもとに戦国期の社会を多方面から読み解く気鋭の研究者で、駒澤大学・立教大学非常勤講師の黒田基樹先生。戦国時代において庶民の視点から乱世期の権力構造と社会システムを捉え直した画期的な一冊。弱い立場ながら生存のために武器を持つ百姓。そして、領内の安定に配慮する大名という、乱世に生きた武将と庶民のパワーバランスが浮き彫りになっていて、とても興味深かったです。2024/11/28
岡本
66
戦国時代を扱った書籍の多くは大名をテーマにしており、一揆などの類い以外では普段は注目されない民衆をテーマにした一冊。本書の中には虐げられている百姓の姿は無く、むしろ村との良い関係を構築しようとしていた大名の姿が見える。普段知る事の無いテーマの内容だけにとても興味深い一冊でした。2016/09/21
AICHAN
51
図書館本。戦国初期の大名が戦争をした年と季節を調べると、圧倒的に多かったのが飢饉の後の年と収穫期の秋だった。このことから、戦国大名の多くの戦争は、敵地から食料を奪ってくるのが目的で起こされたと著者は推測する。当時の戦争では百姓も動員された。戦闘に従事する者もいたし荷運びで従軍する者もいた。彼らは敵地に入るとまず略奪を行った。収穫期を迎えた田畑から食料を刈り取り、蓄えてある食料を略奪した。それは新知見だと思ったが、「百姓から見た戦国大名」というタイトルとは違う内容に感じられた。2018/12/24
たまきら
41
記録魔の自分にとって、歴史の面白さの一つは「記録が残っている」ことです。また、落語を聞いて育った、やんごとなき人たちの歴史より一般大衆の生活史が大好きな生粋の東女ですから、読み友さんの感想を読んで早速取り寄せました。この本で村人の声がはっきり紹介されたわけではありませんが、戦という民を疲弊させる行いについて大名がきちんと心構えを持ち、豊かな村を保てるよう努力していたことがわかって嬉しかったです。…昔は食糧不足=死、でもあったんですもんねえ…。ご先祖様たちはみんなすごかったんだなあ。2025/03/17
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