内容説明
砂漠に不時着した飛行士の前にあらわれた、不思議な男の子。彼は遠い星からやってきた王子さまだった。「おとなしい羊を描いて」とねだる王子さまと語り、絆を創ったふたりは大切な時間を過ごす。しかし、やがて別れのときが……。永遠の名作を、挿絵とともに原作の素顔を伝える新訳でおくる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
財布にジャック
85
世界中で大ベストセラーのこの作品を、大人になってから初めて読んだというのが一生の不覚でした。そして、読んでみてビックリ!なんて奥が深い内容なんでしょう?大人の私には、王子さまのセリフが胸に刺さります。本当に大切な物は何かを考えさせられる重い内容なのに、SFチックで可愛い絵で極上のファンタジーという凄い本でした。これは全ての人にオススメ出来る大傑作だいうことがよ~く解りました。参りました。 2011/09/23
rena
22
やっとこの名著をこの年齢?で読んでみた。批評精神、神秘的な詩をたたえる気品のある作品世界に一息には入り込めないだろうの終りの解説、何度も読み返す作品とありその通り、初読では、王子様が星に旅立つ別れの時重すぎて身体を持って行けない、抜け殻みたいになる悲しくないよ。星を見てという所。大切な人がこの世からいなくなる時自分は、王子様が消えるこの場面の言葉を思い出しそう。初読では、解説感想も難しい~。大切なものは目に見えないも有名でしんみり。さし絵も本当に効果的なんだもの。2016/06/26
tetsu
15
★3 有名な本なのでタイトルは知っていたが未読だった。物語もそうですが挿絵がまたいいのでしょう。箱根に美術館もある。2018/01/14
KAZOO
9
フランス文学者らしく正確に丁寧に訳されている感じがしました。内藤先生の訳にいちばん近い感じがしました。これはこれで好きです。2013/10/19
キー
8
内藤濯訳よりも格調高い、と思っていたら、第7章で王子さまが「花はか弱いんだ。初心なんだ。」というところで、ガッカリしました。 内藤濯訳では「花は弱いんだ。むじゃきなんだ。」なので、初心(うぶ)という言葉で、王子さまのイメージがおっさん臭くなってしまい、それ後も大人っぽいというよりおっさん臭い王子さまというイメージが振り払えませんでした。 キツネが王子さまに「ぼくを飼いならしてよ!」というのも、原文通りでしょうが、内藤濯訳の「おれと仲よくしておくれよ」に慣れ親しんだ自分には、厳しいものがありました。2015/12/18