- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
2005年11月、奈良県明日香村の甘樫丘付近で、7世紀の建物跡が発見された。『日本書紀』によると、この地に邸宅をかまえていたのは蘇我蝦夷・入鹿親子となっている。今回発見された建物跡は、「谷の宮門」といわれた蘇我入鹿の邸宅である可能性が高いとされる。日本の古代は現存する史料が少ないため、このように、一つの発見や発掘が史実を浮き彫りにし、また歴史を大きく変える可能性を常に秘めている。本書は、いまだ明らかにされていない古代史上の謎を集めたものである。記紀神話時代、旧石器時代、縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代、奈良時代、平安時代に分けて合計77の謎にアプローチする。日本の古代は、どの時代も謎に満ちている。そのため、私たちが教科書で教えられた事柄のいくつかが変わっているように、今知っている古代の常識も、いつ根底から覆されることになるか分からないといえる。古代の面白さを再認識させてくれる書である。
目次
第1章 古事記・日本書紀の神話を読み解く―記紀神話時代<br/>第2章 人類の起源と遺跡・遺物の新発見―旧石器時代(前六〇万年~前一万四〇〇〇年)<br/>第3章 狩猟・農耕時代の呪術と祭祀の真実―縄文時代(前一万三〇〇〇年~前三〇〇年)・弥生時代(前三〇〇年~後二五〇年)<br/>第4章 激動の政権争いと古墳の主の正体―古墳時代(二五〇年~七〇〇年)<br/>第5章 日本国内に渦巻いた陰謀と政変の舞台裏―飛鳥時代(五九二年~七一〇年)<br/>第6章 万葉歌人の正体と遷都のミステリー―奈良時代(七一〇年~七八四年)<br/>第7章 伝説と噂に満ちた雅な時代―平安時代(七九四年~一一二九年)