内容説明
私の碁の友だちで、詩人の加島祥造が雑誌「学燈」に「伊那谷の老子」と題するエッセイを連載して、老子のことを紹介しはじめましたが、その文章が自由訳ともいう形で実におもしろい。これは私の見たところでは、世界中のどんな老子訳よりも自由で、まさに加島による独自の創作といった感じがしますが、実にそのためにかえって老子の真が出ていると思います。――〈中野孝次「生きる知恵」より〉
目次
エッセンシャルタオ 道(玄の玄;名の裏に在るもの;自然のリズム ほか)
エッセンシャルタオ 徳(うわべの流れを平気で見過ごす;愚かな競争;ゴロタ石でいる ほか)
タオ・ポイント 私の話(タオイズムと自由;常識から非常識へ;母権制と老子)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
もちもちかめ
13
図書館でいつも哲学の棚にある。つまり、誰も借りない本。いつも見てるせいか、見覚えのある有名な本ではないか!とある日ものすごい勘違いをして、借りて読んだ。そしたら、この読書メータでも誰も読んでない。誰も知らない。あーれー?読んでみたら、まあ、田舎に引っ込んだ大学教授先生の脱サラ本でした。…。2017/02/22
シフ子
4
124カ 老子道徳経の抄訳と著者のタオについてのエッセイ。茶道の師匠は弟子に教えるが 道の境地は伝えようとしない。「即興の自由」である。「剣禅一如」は剣術を習った挙句の自由の境地であり 剣士は自我を捨てているが 自在に相手を打ち負かす。これが形式にこだわらない自由「タオイズム」であるという。西洋の自由は政治・思想・個人の自由を守ろうするが 著者はタオイズムが心の安定や充足を補い 内なる自由に到達すると説く。老子は母権社会の心性を受け継ぎ 勝者礼賛の父権社会の偏りを直すものとして合理主義を乗り越えるという。2012/05/04
駿ばぱ
2
TAOに関する本を読んだのは初めてです。今まで自分が意識してきた世界をはるかに超えた宇宙というものを感じました。そして、分かりやすい文章で、TAOの世界観が伝わってきました。タオイズムにもハマりそうな予感です。2015/01/28
-
- 電子書籍
- 1手ずつ解説する基本の矢倉 マイナビ将…
-
- 電子書籍
- 愛のダイナマイト【分冊】 3巻 ハーレ…
-
- 電子書籍
- BICYCLE CITY 2021年9…
-
- 電子書籍
- 高宮まり×岡田紗佳 牌×牌
-
- 電子書籍
- 繕い裁つ人 プチキス(6)