中公新書<br> 戦国時代の終焉 「北条の夢」と秀吉の天下統一

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中公新書
戦国時代の終焉 「北条の夢」と秀吉の天下統一

  • 著者名:齋藤慎一【著】
  • 価格 ¥836(本体¥760)
  • 中央公論新社(2013/12発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121018090

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内容説明

織田信長と友好関係を保ち、領地を拡大させてきた北条氏。しかし、本能寺の変によって、この状況は一変する。北条氏と佐竹・宇都宮氏など関東諸勢力との戦いは熾烈をきわめ、両陣営の背後では、羽柴秀吉、徳川家康が蠢き、激しい外交合戦が繰り広げられる。戦国時代末期、「関東統一」を夢見る北条氏とそれにあらがう戦国武将たちとの戦いを追いながら、次第に秀吉の圧力に抗しきれなくなっていく北条氏の挫折を描く。

目次

第1章 織田信長と北条氏政・氏直―天正十年まで
第2章 合戦の序曲―天正十年後半~十一年
第3章 沼尻の合戦―大正十二年
第4章 小牧・長久手の戦いとの連動
第5章 合戦の中に生きる人びと
第6章 沼尻の合戦後の東国
第7章 秀吉による東国の戦後処理
第8章 「豊臣の天下」と「北条の夢」―天正十七年

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

金吾

23
○本能寺以降を北条氏の立場をメインに書いています。沼尻の合戦を知らなかった私にとっては新鮮な切り口であり面白かったです。2022/07/26

kk

16
小田原合戦に至るまでの当事者の思惑と経緯を、本能寺の変にまで遡って詳述。いわゆる惣無事令の関東への適用という視点からの解説は興味深いが、全体として、国衆の動向といったミクロの事象と、天下統一の完成という大きな事象との繋がり方などについて、十分には解説されていないという印象。沼尻の合戦がこのコンテクストで如何なる政治的意味合いを持っていたのかも、十分に吟味されているとは言い難いか。ついでに、編集面について文句垂れさせてもらえば、もう少しちゃんとした地図をこまめに付ければ読み易くなるかも。2020/04/11

千住林太郎

9
北条早雲以来、五代にわたり関東に勢力を拡大する北条家は、小田原合戦によって滅亡の憂き目にあう。本書は小田原合戦に至る前史からさかのぼり、北条家と反北条勢力の合戦である沼尻の合戦が、小田原合戦の遠因であると指摘する。合戦後、北条家の覇権が決定的となる一方で、反北条勢力は豊臣政権の介入を求めるようになる。反北条勢力の要請を受けて、関東に介入する豊臣政権は自身に服属しない北条家への不信をつのらせ、関東の覇権を夢見た北条家とのずれが大きくなっていく。 戦国から統一政権への転換期を描いていて、実に興味深い。2023/01/01

のぶさん

7
北条氏が豊臣秀吉に滅ぼされる直前の北関東での戦国大名(領主)の攻防を、沼尻の合戦という戦いに注目して描く。軍事面では北条氏が佐竹氏を中心とする反北条連合より優勢であり、関東制覇の夢も実現可能と思われたが、「全国惣無事」を目指す秀吉の介入により実現しなかった。そのまま北条と秀吉の和睦がなるかとも思われたが、抗戦派の動きにより破綻し、北条氏滅亡に至る。個別のトピックスとしては、第5章の「合戦の中に生きる人びと」が面白い。戦功に対して与えられたり自ら作成する感状や覚書の効用が語られる。2011/12/15

ごん

6
本能寺の変から小田原攻めまでの関東地方の情勢を北条氏とその敵対勢力の動向を柱として記載されており、あまり詳しく触れられることがない秀吉による全国統一前の戦国時代末期の関東の状況が興味深いです。この本によれば北条氏も豊臣政権下の大名として存続する可能性があったとされておりますが、そうはならなかった事を知っている後世の人間としては改めて歴史の流れの複雑さを考えてしまいました。 2019/09/26

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