内容説明
何者かに殺されかけ、大正11年から現代の渋谷にタイムスリップしてしまった、明治の文豪・森鴎外。道玄坂で若者に袋叩きにされているところを女子高生・うららに助けられる。彼女の友人達の助けを借り、元の世界に帰る方法を探るうちに、文学史上の大疑問に突き当たり、鴎外を狙う意外な犯人の名が浮かぶ。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
112
歴史上の偉人が現代にタイムスリップしたら、どうなるのか?この“If”は創作者の想像力を掻き立てる魅力的な設定なのか、現代に至るまで今なお新たな作品が生み出されて止まない。タイムスリップシリーズの第1作に森鴎外を選んだのは彼の若かりし頃のドイツ留学の経験によるところが大きかった。即ち彼は異文化への順応性が高いため、2002年の現代にも即馴染めるだろうというのが作者の目論見だ。破天荒な内容と鯨氏の悪乗りが横溢した設定であるが、作中に散りばめられた蘊蓄は読書好き、ミステリ好きの心をくすぐるものが多々あった。2025/10/05
はらぺこ
58
途中までは好きでしたが落とし所は嫌いでした。ありなオチやしニヤッとするオチやと思うんですが、実在の人物を使ってるだけに、もっとカチッと嵌るオチが欲しかった。 いつになるか分からんけど森鷗外を1冊ぐらいは読んでみたい。あっ、そういえば自分も『銀河鉄道の夜』の登場人物は猫やと思ってました。とりあえず先に宮沢賢治を読んでみます。2011/07/12
チアモン
57
森鴎外が現代の渋谷タイムスリップして女子高生たちと自分を殺しかけた人物を探すというお話。ははっ。とてもはちゃめちゃな内容だったけれど楽しく読めた。あまり深く考えずに読み進めるととても面白い。だんだんと現代に馴染んでいく森鴎外笑えるほど面白い。シリーズものなので他も読んでいこうっと。2019/04/28
saga
56
【古書】何者かに襲われた晩年の森鴎外が、道玄坂の崖から転落するのを契機に21世紀にタイムスリップ。その時ぶつかったヤンキーにボコられているところを、渋谷に生息する女子高生に助けられる。スジの運びからして面白い。そして昭和2年から23年の間に現代でも読み継がれている作家が若くして亡くなっているのは、確かにヘンだと思わせる説得力がある。SFとミステリーを掛け合わせた物語に惹き込まれて、一気に読んでしまった。奥付は2005年だが、新刊では入手できず。2021/11/09
アキ・ラメーテ
51
文豪森鴎外が何者かに命を狙われ、崖から落ちた瞬間に現在の渋谷にタイムスリップして来た!絡まれていたところを助けられたギャル2人組と、同級生の文学少女とミステリおたくのメンバーで犯人を見つけ出し、元いた世界に戻ろうとするのだが……。森鴎外=モリリン(笑)いったん、納得したら驚異的な順応能力を発揮して、携帯やワープロ、PCでHPまで作ってしまう!自分の全集が53巻も出ていることに感激し、金之助君(夏目漱石)がお札になっていることに驚き、直木賞芥川賞の話を聞いて、森鴎外賞が無いことに落胆する。続く2015/09/17




