内容説明
大坂東町奉行所同心が殺された。内々に処理させよという城代の命に反して、秘密裡に同僚の死の謎を追う丹羽祥吾。手を貸すことになった、呉服商若狭屋の跡取りで幼なじみの甲次郎。二人に襲いかかる刺客、不可思議な行動をとる奥女中、事件は若狭屋の主と娘信乃を巻き込んで思わぬ展開をみせる。書き下ろし長編時代小説第三弾。
感想・レビュー
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山内正
2
長崎から届く書状は一旦奉行所に 届く後城代へ届けるが途中使い同心が殺され書状が無くす。 若狭屋甲次郎は医者秀哲と会い鎖国はもうすぐ無くなるかもと聞く 奉行所に同心殺しは調べるなと達しが来るが友の翔吾は不審だと探る 若狭屋に突然城代の用心が訪ねて来る!取次の菊江から医者も怪しいと 聞くが誰を頼りにと探る内友の翔吾が襲われ助けに行った甲次郎が斬られ城代からの話で長崎奉行と城代が 西国藩へ情報が流れた事が 始まりだと知る。2019/01/07
静間
1
大阪×江戸時代。三巻。殺された同心の謎を追う祥吾とそれを助ける甲次郎。今回千佐が里帰りをしているので出番が少し。病弱だった信乃が元気になり、若狭屋の主人が倒れたことで四人の恋模様に覚悟を決める時が迫る。この巻で甲次郎を見直した。「養家の若狭屋を手伝う=信乃とめおとになる」という方程式の為に養家を手伝わずにぶらぶらと言うのはいただけないけど。「判っている。若狭屋のことはおれが何とかする。おまえは惚れた男のところに行けばいい」なんて台詞を許嫁の信乃に言うのは男前すぎる。覚悟を決めた彼らがどうなるのか楽しみ。2012/10/19