内容説明
メビウスの帯構造の密室に現れた死体、そして消える秘宝――。エンジェル・マヌーヴァと呼ばれる宝剣が眠る“メビウスの帯”構造の巨大なオブジェ様の捩れ屋敷。密室状態の建物内部で死体が発見され、宝剣も消えた。そして発見される第2の死体。屋敷に招待されていた保呂草潤平と西之園萌絵が、事件の真相に至る。S&MシリーズとVシリーズがリンクする密室ミステリィ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nobby
152
Vシリーズ⑧ いや、読み始めた時も読了した今も一言で表すなら「ちょっと何言ってるか分かんない」れんちゃんと紫子さんが全く登場しない代わりに、何とS&Mな萌絵と国枝さんが登場!でもスピンオフでなくて本編なの?“メビウスの帯”を実際に作り上げた捩れ屋敷の中に飾られた宝剣〈エンジェル・マヌーヴァ〉をめぐる攻防はいかに!?うーん、理系に疎い自分は建物構造に全くイメージがついていかず薄く読んでしまったかな…それにしても、萌絵と紅子さんが似ているとか、そもそも2人が旧知の真柄など意味深な要素が多過ぎて気になるばかり…2020/06/30
KAZOO
146
この巻はVシリーズ8作目ですが、S&Mシリーズのコラボ篇でサービス版のようです。ただ場所が場所で、こんな屋敷がという感じで島田荘司さんの作品やカーター・ディクスンを思い出したりで、推理探偵ものというよりはエンターテイメントとして楽しみました。ほかの作品と比べて饒舌な部分は少ないのでさらっと読めてしまいます。2016/07/06
yu
122
Vシリーズに西之園さん登場(+国枝先生)。 保くん、面白い(笑)。国枝先生のこと「あの人本当に女?」って(笑)。 「エンジェル・マヌーヴァ」目当ての保呂草さん(本作では偽名使用)。 紅子さん、犀川先生はちょろっと登場。トリック自体は相変わらず大したことないVシリーズ。このシリーズは、登場人物の会話やキャラだな。いつもの登場人物が少ないことから、Vシリーズのスピンオフ的な立ち位置???2014/11/17
カメ吉
88
正真正銘の平成最後の1冊となってしまった。S&Mシリーズの西之園萌絵とVシリーズ(未読)の保呂草潤平の共演?対決?の作品。密室のミステリーですが密室の謎解きより萌絵の奮闘ぶりが微笑ましかった。 犀川がちょこっとしか登場しなかったけど孤軍奮闘で頑張った。 まだ未読のVシリーズ、Gシリーズに興味が湧いた1冊でした。 ぜひ読んでいきたい。2019/04/30
KAKAPO
83
Vシリーズ中最も薄い262頁?文字も大きくて老眼の中年に嬉しい第8弾は、ロケーションに萌絵と国枝先生が登場し、保呂草と対決するという構図が楽しめる。犀川先生も電話で中継に参加するというサービスぶりだ!萌絵は(何が彼女を支えているのか)S&Mシリーズよりも高慢に描かれており、アンチ萌絵派は顔をしかめるかもしれない…舞台として登場する建造物は、森先生ご自身が造りたいのではないか?と思われる奇妙なもので、国枝先生が指摘するように、捩れを180度から90度に修正し、壁を取り払うとと、より魅力的なものになりそうだ。2016/06/04