内容説明
江戸・根津権現の辻番所を預かる老爺・留蔵と、辻謡曲を生業(なりわい)とする浪人・田部伊織には知られざる裏の貌(かお)がある。庶民を傷めつける悪党をひそかに始末しているのだ。伊織が救(たす)けた刀傷を負った若侍も、辻番所に居ついていた。友を心中に追い込んだ同心に、決死の覚悟で仕掛ける伊織。そこに一陣の風が!(表題作)。武芸を嗜(たしな)む著者が描く、迫真の剣戟(けんげき)と人の絆。時代中編集!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とく たま
3
記憶を無くした若侍、殺しを生業とする辻番所の老番と娘と二人暮らしの浪人!脇に控える岡っ引き。其々に潜むなぞと、人となり、剣の冴えも手伝って、人情劇に入り込む!少し古い小説だけど、関係なく面白い。2022/03/17
澤田敬一
0
辻風の剣2013/07/16
ルイルカ
0
こういうのを読むのは多分初めてなんだけれど、かなり面白かったです2010/03/01
ooooo0000ooo
0
仕置き人+人情もの。主人公格の三人が人々に請われ、悪人を成敗する話。彼らの活動導線が交わっている辻番所は、その空間を説明するだけでストーリー状況が分かるように書かれていて、第四の主人公のような扱いを受けている印象を受けた。留蔵が何か調理をしている場面はいちいち旨そうだ。居合いのシーンは「こう駆動するので、結果こうなる」のような丁寧な書かれ方をしているように感じた。まだ始まったばかりのような内容なので、機会があれば次巻も読んでみたい。2018/06/02
-
- 電子書籍
- スイート リベンジ 59 FOD