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内容説明
現代思想は何のための道具なの? 二〇世紀を代表する六人の思想家を読み解き、現代思想をツールとして使いこなす技法をパフォーマンス(実演)する。
目次
1 フェルディナン・ド・ソシュール
2 ロラン・バルト
3 ミッシェル・フーコー
4 クロード・レヴィ=ストロース
5 ジャック・ラカン
6 エドワード・サイード
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
84
前から目を通したかった新書。kindle unlimitedにあったので読む。6人の現代思想家の入門書。彼らのエッセンス、もちろん一部のみの紹介と、それらを使って映画、小説などの解釈。レヴィ=ストロースと名前を知ってるだけのサイードの「M.バラフライ」の解釈に唸る。特に、バルトの映画記号の2つの意味については、個人的に非常にしっくりした。まあ、映画「エイリアン」解釈はどうかと思うが。おすすめ。2020/02/27
マエダ
61
本書では現代思想に代表される6人の思想家にふれ、現代思想の概説ではなく、現代思想をツールとして使いこなす技法を実演することを目的としている。不思議の国のアリスとエイリアンの件は非常に面白かった。2018/10/08
ちさと
32
思想は道具。実践する為にある。6人の構造主義者の思想を、身近な映画や物語を深く語るツールとして使いこなします。ソシュール:「人間の現実は世界を区分する記号としてのコトバの働きによって規定される。そして記号はそれに慣れ親しんでいる集団の習慣に基づいている」これをアリスの物語で繰り広げられるコトバ遊びに当てはめると、物語の真の面白さに気がつくし、まるでアリスの物語がソシュールの講座用に創られたかと錯覚するほど。逸品。2018/09/25
tokko
20
今まで哲学的な思想は、あくまで哲学的な知識であって思考のツールだという発想がなかった。確かに自分でも「運転」できれば素晴らしいなあとは思うけれど、その「運転」の仕方がわからない。本書はまずは「運転」してみることを目標に書かれている。だからそれぞれの思想の概要をかいつまんで説明しているので、詳説が読みたい人には向かないかもしれない。でもこういうアンソロジー的な本がもっとあってもいいと思う。2016/06/18
KAKAPO
18
ソシュールは、言葉が人間の現実を作っていると考えた。私たちのものの見え方が、言葉によって、コントロールされているからである。マルクスは、わたしたちが社会と呼んでいるものが、私たちがものを作るときの生産関係によって規定されていると考えた。フロイトは、私たちが意識と呼んでいるものが、私たちには意識できない無意識によってコントロールされていると考えた。ソシュールもまた、この二人と同じく、目に見えると思われているものが、目に見えないものによると考えた点で、現代思想(特に構造主義)を代表するとみなされた。2012/03/17
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