内容説明
二十世紀とは何だったのだろう? 第二次大戦後の世界を長らく覆っていた東西の冷戦構造。イデオロギー対立という仮面をかぶった国家間の利害対立。19世紀的なるものが支配しつづけたのが私たちの生きた時代だった。「これは何かヘンだ」という橋本治の素朴な感覚を出発点に、わかりやすい言葉で、今ここにいる私たちにとって避けて通ることのできない百年間の歴史が語られる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ソングライン
15
第2次大戦後の1945年から2000年までが、語られる下巻です。東西の冷戦に巻き込まれることなく、経済力をつけ、豊かになった1970年代の日本、1980年代以降の豊かな世界では、大人になる経験を必要とする現実が気薄になり、人の孤立が当たり前になる時代になっていったと考察します。経済、戦争、科学、芸能、犯罪など様々な歴史上の出来事、疑問を考察し、その結論を繋げ、現代史の推移をあくまでも個人の感想として綴る手法に引き込まれます。21世紀の話がもう読めないのが残念です。2020/04/19
こだまやま
7
久しぶりの橋本治。どこの段落を切り取ってもこの人の文章だとわかる。読んでて懐かしくすらあるけど、本屋の棚からだいぶ少なくなったな。 個人的な本、と本人が言うように客観的ではない20世紀史。だから帝国主義やスターリンから山口百恵、野村沙知代まで、分析の対象は幅広い。並べてみるとこの100年の異質さがよくわかる気もする。 戦前の元老というシステムはなんだったのか、とか、共産主義の革新性は、思想に「他者」を発見したこと、他者の発見は、愛の発見であり敵の発見だとか、独特な視点が面白い。2026/09/10
カミツレ
3
震災後の日本の現状を考える上でも示唆に富む、とても面白い本だった。一年分が文庫本で約五ページと短いので、文章が簡潔になり内容も絞られている。だからとても読みやすかったし、作者の言いたいこともよくわかった。この人の文章を読んでいると、「何かをわかる」ということはそれを自分なりの比喩で語り直せることなのかなと思う。この本でも帝国主義時代の欧米列強と中韓日を「(実はけっこう意地悪な)都会の子」と「地元の大地主の子とその分家の子、そして貧乏な自営農の子」に喩えて語るあたりは圧巻だった。2011/07/20
YumiMori
2
第二次世界大戦が終わって オリンピックがあって バブルが弾けて 榊原聖斗がいて オウムがあって 震災があって ノーパンしゃぶしゃぶがあって ミレニアムで騒ぐ。今までもこれからも私はたぶん日本人のままだろう。2014/06/23
SA
2
だんだん文章をくどく感じてきた。当然だ、あたりまえなのだ、って結ぶ感じが。あとがきで本人もとても個人的な本だからっ言ってるし、まぁこういう歴史のとらえかたもあるのかって参考にしとこう。2013/09/14




