真昼の花

個数:1
紙書籍版価格
¥440
  • 電子書籍
  • Reader

真昼の花

  • 著者名:角田光代【著】
  • 価格 ¥484(本体¥440)
  • 新潮社(2013/06発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101058221

ファイル: /

"Reader"および"Reader"ロゴは、ソニー株式会社の商標です。

内容説明

行方不明の兄を追うようにしてアジアの国へ来た私。闇両替で所持金のほとんどを失い、一日パン一個で食いつなぎ、安宿をシェアして、とうとう日本企業の前で物乞いを……。帰る気もなく、行くあてもなく、いったい今ここで何をしているのか。それでも、私はまだ帰らない、帰りたくない――。若いバックパッカーの癒しえない孤独を描く表題作他一篇を収録。『地上八階の海』改題。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

236
『真昼』むせ返るようなアジアの路地、訪れたことのあるタイを思いながら読了。角田さんは、30代の頃体験されたバックパッカー時代の貯金で、この作品やエッセイや更には『紙の月』までモノにされてる。作家さんというのはスゴいね。『地上八階』主人公みたいな女性、読むのは嫌いじゃないが、リアルでは絶対に友達になれそうもない。なんだかなぁ。角田さん苦手な男性読者が少なくないのが納得できてしまう作品、とでも言うか。2016/09/12

tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。

102
☆4.5 4、5日前に読み終わってたんだけど、特段パッとした感想も浮かばないのでどうしたものかとほったらかしていた。やはりこれ以上粘ってもどんどん内容薄れていくだけなので、とりあえず読んだという記録を残すということで。という感じの内容です。悪くないけどずば抜けた印象は無かったかな。2021/07/17

aoringo

91
中編が二作。どちらも自分の存在価値を見つけられない女性が主人公。1話目は目的もなく東南アジアを放浪する話だが、彼女は普通の女性特有の欲がなく目的もなくあげくにお金を失って物乞いまでする。2話目は傍から見たらごく普通の一般家庭なのに、心がざわつき不安に駆られる。どちらの主人公にも決して共感はできないけどもしかしたら自分の中にもこんな欠片が隠れていて芽を出してしまったらどうしようと思うと少し怖くなった。2020/06/03

優希

51
中編が2編おさめられています。自意識を見つけられない孤独を感じました。リアルで大事なことを小説に落とし込んだ作品だと思います。2021/05/30

June

31
目標や目的なく流されるように過ごす若い女性のお話、ふたつ。「真昼の花」行方不明の兄に続くように、アジアの国々を彷徨い、お金がなくなり食べるのに困るような状態になっても帰ろうとしない私。「地上八階の海」1日に数回電話を取り継ぐだけの、退屈な仕事をする女と周辺の人のなんとなく寒々しい日常。心を打つようなシーンはないものの、読ませる文章だ。どちらの主人公も、自分とさほど遠くない気がしてしまう。2016/05/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/509452
  • ご注意事項