内容説明
おしゃべり好きが災いし会社を首になったヴィクトリアは、偶然知り合った美青年エドワードを追って一路バグダッドへ。やっとのことで彼の勤め先を探しあてタイピストとして潜り込んだものの、とたんに不可解な殺人事件に巻き込まれてしまった……! 中東を舞台に展開するスパイ・スリラー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
aoringo
78
スパイ物のサスペンス。作り話でホラを吹く癖のある女性が、一目惚れした青年を追いかけて文無しでバグダッドまで訪れる。最初はあまり好きになれなかった主人公の無鉄砲さに次第に応援したくなってくるから不思議。中近東の雑多な街並みや文化の描写が丁寧に書かれていて、異国情緒をたっぷり味わえる。ごく普通の女性なのに後先考えずスパイまがいなことをして大冒険する。こういう話は大好きなので楽しめました。2019/07/13
みっぴー
59
主人公は会社をクビになったタイピスト。公園で一目惚れした男性を追ってバグダッドへ…。行動が突飛すぎてついていけませんでした。中東を舞台にしたスパイものというので期待していましたが、場面がコロコロ変わり、登場人物も次々新しい人が出てくるので中々没頭できずに読了です。主人公が何も知らない男性を追いかける時点で興味が失せてしまいました。あまりにも現実味がなくて…。うーん、残念。2016/05/19
NAO
56
クリスティのノンシリーズのスパイもの。視点と場所が目まぐるしく変わるが、すいすい読める。ただ、いかにもという設定が少し鼻につく。とはいえ、ちょっとお馬鹿さんじゃないのとも思えるヴィクトリアが、最後の方では意外な機転を発揮し、「女だからってなめんなよ」って感じが女性としては胸がスカッとする。2024/03/10
yumiha
52
他の方の感想では、ヒロインのヴィクトリカは不評判だが、私は気に入った。ウソつき、もとい「虚構はつねに真実以上にこたえられぬ魅力」って、クリスティーそのもの。また〈オリーヴの枝の会〉を捜し回って気も急いてくたびれているはずなのに、異文化の香プンプンの店のウィンドウに気を取られたりするのも、クリスティーっぽい。さらに行動力をプラスして、お金もないのにバグダッドへ来てしまったあたり、魅力的ですがな。バグダッドの風景など生き生きとした描写もいい。ラスト一歩手前の大どんでん返しは、全く予想していなかったので驚いた。2022/07/21
森オサム
49
ノンシリーズのスパイ小説。めっちゃくちゃな話。主人公ヴィクトリアが余りにもいい加減で、このキャラ造形と破天荒な行動を受け入れるのか拒絶するのか。で、どうだったかと言うと、結構慣れると面白く読む事が出来ました。米ソ首脳を巻き込んだ壮大な物語の設定からすると、計画も行動も相当緩くて、よくヴィクトリアを頼れるなぁ、と心配になります…。と言う訳で、緊張感の有るスパイスリラーでは無く、嘘つきでハチャメチャなヒロインを温かく見守るコメディとして読めば、それなりに楽しめると思います(笑)。2023/10/21
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