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内容説明
「思想」というものは、私たちの生活に必要なのだろうか?あるいは、思想や哲学が、今のこの状況下の私たちに、果たして有効な何かを示唆してくれるのだろうか?本書では、日本の各方面で活躍中の知識人を片っ端から取り上げて、彼らの思考・表現活動が、いったいどれだけの意味をもち、一般読者大衆にどれだけの影響を与えているのかを考え、「ふつうに暮らすふつうの人びと」の立場から「思想・哲学」を問いなおす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アナクマ
29
「思想」へのうらみつらみ、怨嗟、そして訣別を表明する書。そういうものに近づいたことがないので、はて「思想」とは? という立ち位置で著者の口上を楽しむ。「ふつうの人間はふつうの生活をふつうに生きている。人生や愛や仕事や家族の無意味を意味として、無関係を関係として、無価値を価値として生きているのである。思想なんかなくても、ひとは何千年もそうして生きてきたのである。なんの不服があろう。十分ではないか」(まえがき)。2026/04/09
アナクマ
19
そう、そんなものは要らないのだと、ふつうに普通を生きればいいのだと、かつて ”思想“ に耽溺した著者は言う。読者に向けてというか、自分に言い聞かせる。そういうクセ有りな筆運びや噛みつき方により某レビューでは賛否両論。何ならすでに絶版らしい。近年の著作は知らない。◉それでも、かつても今も、本書の結論には感じるところがある。次のような引用をして “普通” の生活を擁護する著者である。「(玉音放送中にも)汽車は走っていた」「1年て28年より長いですよね」「5分間口論するよりも5時間働いた方がいい(肉体労働)」→2023/03/09
NICK
13
確かに思い返してみるとデリダやフーコー、ドゥルーズなんかが自分の実生活で役に立ったかというと甚だ疑問だし、そもそも理解ができているわけでもない。そんなインテリ好みな「思想」など浮世離れした空虚なたわごとにすぎないんだ、とほとんど罵倒に近い形でばったばったと切り捨てていくさまは笑っていいやら憤っていいやら。高踏な「思想」が説く空虚な「〜〜であるべき」というような理想ではなく、才能も金も運もない「ふつう」の人として無意味な現実をそれでも生きるべき、というのはまさに生活に根ざしてもいるし現実的ではあるが……2015/09/25
おおにし
10
処分前に再読。2004年刊。この頃はまだニューアカの余韻が残っていたのかしら。今では思想なんか"知らない"生活でしょうね。そうそう、この本で「沖仲士の哲学者」エリック・ホッファーという人を知ったことを思い出しました。2016/05/06
こにいせ
6
知識人・評論家もきらい。本なんか読んで偉ぶってる(もしかしたら私のようなやつも)もきらい。みんな実はバカなやつ。という強烈な「厭味」の奥底には、「ただふつうにいきる、知に寄り添い生きる」ことを求め続けた著者自身の誠実な思いだけがある。インテリへの罵倒にケラケラ笑いながらも、その人生の無意味さから決して逃げない姿に心を打たれてしまう。読者の知的土台をぶっこわして、「知」の再認識を促してくれる、優れた本。2010/05/15
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