内容説明
「スパルタクス、おまえにも先頭をきってもらいたい」仲間の求めに応じスパルタクスは起った。寄せ集めの集団は、やがて奴隷解放の旗印を掲げる反乱軍としてイタリア本土を席巻する。だが、世界最強を誇るローマ軍の反撃が始まらんとしていた――! ローマ帝国に叛いた男を描く歴史大活劇第二弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
74
面白かったです。世界史を学んでいたので、スパルタクスの反乱はザックリと知ってはいましたが、改めてその動きを見直した感があります。ローマ帝国に背き、剣奴として生きたその生き様は、ただ強いのではなく、弱く悩み抜いた姿も見ることができ、とても興味深く読めました。暗い部分が浮き彫りになっているような気もしますが、それも含めて剣闘士として世界史に名を馳せたのだと思わずにはいられません。2018/04/29
眠る山猫屋
39
再読。カエサル以前のローマ帝国、剣闘士スパルタクスの乱を描く。 実は学生時代の恩師がスパルタクスの世界的な権威だった。授業を思い出すに、実に精緻に描かれている。転戦のやむを得ない理由とか、海賊に裏切られた事とか、ね。勿論、物語としても面白く、剣奴としてしか生きられなかった男の悲運が、弱体化しつつあったローマ共和制に穿った穴は浅くはなかったのだろう。2013/05/08
ehirano1
33
読んだ・・・・・いつの日かまた。2017/03/04
rosetta
21
やはり佐藤賢一は面白い。あと読んでないのは何冊あるだろう?2020/11/22
フミ
18
普段、ヨーロッパ方面の歴史小説を読まないので、佐藤賢一先生、初読みしてみました。 剣闘士として名声を得ながらも「自分は奴隷だ」という鬱屈を貯め込み、紆余曲折の末に、仲間と共に脱走するのだが、奴隷では無くなっても鬱屈は収まらず…と、「美化された英雄」としてではなく、一人の人間としての不満、吹っ切り~といった流れを、スパルタクス個人の目線から描いている感じの作品です。 この時代を扱った小説は初めてでしたので、出来れば、もっと多方面の立場からの物語を読んでみたかったかな…。2022/07/17