内容説明
アメリカ南部に勢力を持つブラックストーン家。跡を継ぐはずだった夫を亡くしてからも、スーザンは貞淑な未亡人として家業に、そして家族に尽くしてきた。あるパーティの夜、ふいに訪れた惑わすような瞳の男に誘われるがまま、情熱的なダンスをする。夫の死後、初めて感じた心のざわめきに酔いしれるのもつかの間、スーザンは男の正体を知り愕然とした。過去に問題を起こし、勘当された夫の従兄コード。厄介者の彼が、一族への復讐を誓って帰郷したのだ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
20
愛情と守るべきものへの責任感でぼろぼろになりながら自分の信じることをやりとげたヒロインの強さに比べ、家族もヒーローも身勝手すぎる。特にヒーローの過去については考えるほどに不愉快になり、後味が悪い。なにか事情があったのか、誤解だったんじゃないかといいほうに取っていたぶん、ヒーローが亡くなった妻に対しての後悔を人のせいにしているような気がしてどうにも許せない。もちろん、自分を守るために身勝手な理論に行きついてしまう弱さは誰しもあるとは思うけれど。リンダさん好きなんだけど、これは感想を書きながら眉間にしわ。2015/04/15
たまきら
19
こんなロマンスを読み落としていたとは!一族への復讐が目的で故郷に帰ってきた夫のいとこを愛してしまった未亡人ヒロインは、夫の死後彼女を支えてくれた上流階級の家族への愛情との板ばさみで苦しみます。でもこの女性が自分に決して嘘をつかず、愛している人たちを欺かず、プライドすら持たないのに感動。こんな女子(しかも美女)に抗えるはずはありません。女性が男性の前で無防備に体をさらす瞬間のことを「絶対この時の女性の気持ちは女性にしかわからない」という著者に強く賛同。男性はね、女性の信頼を壊してはいけないんです。2015/10/18
いっちん
8
今まで読んだ作品と比べたら微妙かも…不倫とか復讐とか。プリンストンも勝手だったし。唯一の救いはスーザンがいい人だった事かな。2014/06/06
まみ子
7
ヒロインがとにかく盲目的に尽してて痛ましいくらいでした。ヒーローは例に漏れず傲慢鬼畜野郎でしたが、影があって憎めないキャラで、ヒロインによって変わっていく様子が良かったです。ただ、個人的な好みを言って申し訳ないですが、髭は剃って欲しい派です。2016/08/23
くろうさぎ
5
故郷へ戻ってきたヒーローですが、激しい人ですね。ヒロインはとってもいい人でした。分かってもらおうと自分を差し出してました。それなのに・・・。この従兄弟たち、目も当てられません。どうせなら、振ってしまえばよかったのに!!2010/11/11