内容説明
日本書紀、三経義疏、法隆寺釈迦三尊の銘など、実在の根拠とされる文献や遺物のどこにどのような問題があるのか。誰がこのフィクションを必要としたのか。その背景には何があったのか。江戸時代の考証から最新の歴史学までを踏まえ、書誌学の厳しい目でつぶさに検証する。禁忌の扉を開き、実在論を完膚なきまでに粉砕した衝撃の一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
23
△聖徳太子が架空の存在であることが江戸時代から知られていたという話には驚きました。著名人が自分の思いを羅列したような一冊でした。2024/02/16
しーふぉ
18
聖徳太子はいなかった…今は定説なんですか?山背大兄王子もいなかったのかな?法隆寺は誰が作ったのか?全てが史実だとは思わないけど存在自体を否定出来るのか分からない。2015/01/29
maito/まいと
16
タイトルが衝撃を放つ1冊。だが、思い込みをしないようにして、残された文書に目を向けると、本書のような仮説は十分成立するようだ。本書は物語仕立てで構成されすぎていて、果たして実態に合っているのかどうか、読者が確認しづらいのが難点だが・・・とにかく古代は今と感覚や認識が違うことを忘れないようにしなきゃなあ。2016/07/31
MASA123
10
著者の独特な文章にいい加減、つかれてきて、みなさんのレビューを読んでみたら、ダメだししている方も多いようです。じゃ、やめた、パタン。 聖徳太子がいないというのは、歴史学会の常識だと、書いてあったので、学術的な歴史学者の著作を読んでみたいと思う。 2022/08/02
キムチ27
6
若かりし頃筆者の言葉によく触れた。真髄まで関西人やなぁ~と感心した思いが。当書は10年以上前のモノ。学問の書でありつつ、一杯飲み屋で、ほろ酔い加減で歴史の御大の言葉を聞いている感。ザックリと、しかしいうべき事はきっちりと、一刀両断に、まぁ、言うわ云うわ。 小学校高学年で「学び」として初めて史学に触れ、どんどん興味が深まった。折口氏の論説、家永問題等の史学論争等々??のまま、今に至る。暇なんやし、これから雑学の一端として読み広げてみたい。 とは言いつつ、明治から戦前戦後の学者はかなり玉石混交かも。2013/01/20