内容説明
2003年、大手信託銀行で年金基金や運営のコンサルタントに携わる河野が主人公。金融市場低迷期に大企業の代行返上が始まった。その具体的内容と一般サラリーマンが手にする企業年金への影響はどうなるのか――。金融マーケットに蠢く外資系ヘッジファンドの狡猾なスキームや、年金基金で地道に働く人々の姿が緻密な取材のもとに描かれている。『年金改革』に先駆けた企業年金の内幕小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シュラフ
15
厚生年金基金というのはどうしてこんなにも複雑な仕組みなのだろうか。なんべん勉強してもさっぱりその仕組みが分からない。この小説では、その厚生年金基金の代行返上をテーマとしている。厚生年金基金は、代行部分と基金独自給付部分から成る。この代行部分を国に返上する際に積立資産を現金化することで株式市場に売り圧力が高まるので、株式市場は売り圧力でパニック状態となる。今となってはそういうこともあったなという話である。その厚生年金基金もとうとう解散の動きとなる。やはり世の中の仕組みというのは簡単で理解しやすいものがよい。2014/03/25
星落秋風五丈原
7
2003年、東京。代行返上実施で株式市場の暴落が心配されるなか、外資のヘッジファンド「TRCM」だけが勢いづいていた。厚生年金基金・常務理事の津島は、代行返上が企業年金の将来を脅かすのを感じていた。信託銀行で年金基金運営に携わる河野が主人公。バブル崩壊後の金融市場低迷で大企業の代行返上が始まった。その具体的内容と一般サラリーマンが手にする年金への影響はどうなるのかを金融市場動向も絡めて描く。2004/04/25
Kie
6
全く頭に入らず!小説ってより解説?難しい仕組みで面白くも何ともない!リタイア!半分まで頑張って読んだけど、ちょっと時間の無駄でした…2019/02/13
薦渕雅春
5
年金改革の過程で 出て来た「代行返上」 、この本が連載されてたのが 2003年頃なので 10年以上前に問題視されてたんだ。五稜信託銀行年金運用部の 河野 俊輔 、高校時代の同級生 リョウ こと 多田 亮一 。そして、俊輔の妻のキャリアウーマンの 由子 と 今井証券を継ぐこととなる 今井 理美 。年金に関わる経済問題と それぞれの生き様を描いた 幸田真音さんの作品でも代表作じゃないかと思う。2014/02/20
豆ぽち
4
年金問題について整理されている内容なので、年金ってナニ?って思ってる人にはとても役立つ内容だと思う。小説というより年金入門書っていう感じ。2010/01/01
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