内容説明
ゲームに少しだけ何かを賭ける、それだけで勝負事は何十倍も白熱するもの。天才棋士と称される一方で、中学生の頃から“小博打”に親しみ、負けることのなかったという著者。その達人が、実体験を基に賭け事の妙味を教えます――。麻雀は、その奥深さから上達の極意まで、簡単に異次元空間にはまれるチンチロリン、隠語から花札の絵柄まで風流と知恵が詰まった“おいちょかぶ”、裏文化が生んだ最高傑作の手本引き……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
5
プロ棋士である著者による、麻雀、サイコロ、カード、手本引きなどの小博打についてのエッセイ。著者の勝負師らしい、それでいて破滅には至らない微妙な個性が、不思議な愉快さと儚さが入り混じった文章に反映されていて、そこが味わい深い。煩悩が有ってこその「人間」と思わずにはいられない。教訓として面白かったのは心理戦の戦い方で、「相手よりちょっと上を読む。初級者相手には中級者になり、中級者が相手ならば上級者になる」との事で、成る程と思った。2015/04/14
VAVA
4
3月のライオンの監修してる人の博打指南書。身内でやる博打のほとんどが網羅されており、ルールもわかりやすい。文体に麻雀放浪記の影響があるような気がする(作者は麻雀放浪記を既読、という記述もある)。文章が偉そうじゃないのが好印象。
taka
3
著者のエッセイが面白かったので、他の本も読んでみた。様々な博打のルール集。「ピンからキリまで」の語源は花札から来ているのは知らなかった。2018/12/12
ao-king
3
手本引き、オイチョカブなどルールは知ってはいたが、こうして詳しく解説されると面白そうに感じる。おそらく自分でじっさいに手を出すことはないだろうが…。特に手本引きは運がほとんど絡まない、親と子の心理の読みあいですべての勝負が決まる、世界でもほとんど類を見ないであろう博打。解説に力が入るのもうなづける。2012/12/06
kokada_jnet
3
他に類書があまりない。気軽な仲間うちのでゲーム的なギャンブルの薦め。名著です。