内容説明
まさか彼があの秘密を知っているはずはないのに……。■「誰か助けて!」そう叫ぶジュリアナの声はむなしく宙にかき消えた。北海に浮かぶ小国ビョルリの路上で、彼女は何者かに襲われ、無理やり飛行機に乗せられた。国王の秘書官の娘であるジュリアナは、国際的な陰謀に巻き込まれたと確信した。だがアメリカの空港に降り立ち、連れていかれた要塞のような屋敷に待っていた人物を見て仰天した。グリフォン・タイナーが不敵な笑みを浮かべてこちらを見ている。ジュリアナの胸に鋭い痛みが走った。二年前、スキー場で出会って恋に落ち、夢のような時を過ごした。だがある朝、グリフォンはベッドで眠る彼女を残し、姿を消したのだ。非情にもわたしを捨てていった彼が、今さら何の用なの? どうしてわたしを誘拐したの?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
21
父が王の秘書官で王宮で育ったヒロイン。そんな彼女が誘拐された?連れて行かれた要塞の様な館にいたのは2年前彼女をベッドに置き去りにし姿を消したヒーロー。ヒロイン父が娘が産んだ孫の父親との和解を画策した?訓練を積んだ見張りから逃げ出そうと二度も挑戦するヒロイン、かなり向こうみず。危険な目にあったヒロインに対し思わず心情をチラリと覗かせたヒーロー。その後娘が送り届けられてからはなんとか家族としてやって行こうと向き合う2人。暴力的な父の影と戦うヒーローを揺さぶるヒロイン、強いわ〜。娘ちゃん可愛かったし。2021/05/11
akiyuki_1717
1
ヒロインの元から黙って去り、再会するパターンはよくあるけれど、なぜヒロインの父親が、孫の父親の名前を知っていたのかが、不思議なんですけど、どこかに書かれていたのを、見落としたのかしら?ヒーローに娘の存在を知らせようとしたらしいけれど、ここまで手の込んだことをする必要があったのか疑問が残った。ヒーローのトラウマも、乳飲み子を抱えながらデモに参加するヒロインもどれもが突飛すぎて、現実離れしていた。大体が、国王の秘書の娘ってそれ程権力があるとは思えないけど、私の考え違いかしら…2014/07/20
くろうさぎ
1
スキー場で知り合った二人。ヒーローは夜が明ける前にこっそり逃げてしまった。一人で子供を生んだヒロイン。二人をくっつけようと画策したヒロイン父。気になるのは、ヒーローが兄弟達と和解してなさそうなところですね。2011/06/30
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