内容説明
九五年八月、東晃大学医学部の研究棟、通称「瞭命館」で六〇名を超す人間が同時に意識障害を起こす惨事が起こった。しかし、懸命の調査にもかかわらず、事故原因は掴めないままとなった。それから七年――。国立脳科学研究センターに核シェルター級の厳重警戒施設が建造されていた。そこは比室アリスという少女を監視・隔離するためのものだった。世界を簡単に崩壊させる彼女のサヴァン能力とは一体!? 前人未到のスケールで、最先端の脳科学の未来を紐解いた傑作長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ジンベエ親分
42
ホラー文庫だが、9.7次元という「世界認識」を他人に伝達する能力者であるアリスの覚醒、そのアリスの"S"に曝されると普通の人間は死ぬか回復不能なほどの重度の精神障害を負う、という設定についていくのは、ハードSFを読む感覚に近い。そりゃ最初から視覚化も言語化も不可能な設定を小説にするというのだから…ムチャだ(笑) 無謀な小説だと思うし、やはりというか肝心の「アリスのS」の表現はもどかしいくらいに言葉が足りない。そりゃそーだ。最初から言語化できるわけがない話なんだから。でも意欲的な作品だと思う。シビレた。2018/04/01
でっこいみちゃぴん
18
題材は面白いけど書き方がクドすぎて辟易した。話の進み方は3歩進んで2歩下がる、あるいは1歩進んでその場で足踏み…てかんじ。 それに衒学的な部分が多すぎて、あまり理解できず。小松左京はSFに現実的な理論付けをするのが上手いが、この作家さんはそれをしようとして上手くいっていない気がする。シロートにも理解できる書き方をしてくれたらすごく面白いと思う!2023/09/30
たぬ
15
☆3.5 これまでに読んだのは『獣の夢』と『ワン・ドリーム』が各2点だったので面白かったらラッキーくらいな気持ちで読み始めました。無機質な超絶美少女アリスはなんの手立ても打てないほどに危険なシロモノで、半分くらいまではひたすらパニックホラーが展開。アリスがサヴァンということはわかったけど、このアリス由来の大惨事は脳がなんらかのバグを起こした結果?正直よくわからなかった。でも途中で飽きる気配は皆無だったから結果はそこそこです。2026/01/29
k16
14
パニックものかな。 9.7次元の世界、サヴァン能力の子どもたち。 脳に関しての話が若干小難しく感じるものの後半で槌神五月の語る視覚の空間的方向定位の話なんか面白かった。2019/11/18
ひろみ
14
再読。随分前にタイトルとサヴァン能力につられて買ったは良いんだけど、アリスの能力についての説明が全くピンと来ないのは今も昔も変わらなかった…専門用語的なものの羅列部分以外は楽しめたかな。ホラー要素は薄め?それにしても虹色の蝶の群れ、綺麗なんだろうなーと一瞬思って億単位だったことを思い出して考えるのをやめたww2015/03/25




