内容説明
二十年も専業主婦だった妻靖子が、突然、仕事をしたいと言い出した。しかも就職先は京都・山科のデザインルーム。「私、波風を立てたいの、この家に」そう言い残して、妻は軽やかに単身赴任をした。残された夫の信之、娘の友紀、高校生の息子・徹也は混乱し、やがて初めてお互いに向き合い始めるが――。空気のようだった家庭に生じた大きな波紋が四人の家族を急速に変化させていく。東京と京都を行き交いつつ、危うくも力強い家族の絆を育んでいく感動作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
腰越ヒロシ
2
転職した父、専業主婦から急遽就職して単身赴任となった母、受験生の弟と大学生の姉。それぞれ抱える問題はそれぞれで解決することが前提として互いに力になれるところは支え合っていく、それが家族。そんな当たり前のことに気づき、当たり前のこととしてやっていくのも決して簡単ではないことを(うまく行き過ぎの感はありますが)教えてくれるお話。意外にも一番力を発揮したのがたまたま恋を終えて自分と家族を省みる余裕のあった姉で、生き生きと描かれている。村上龍さんの「最後の家族」とちょつと似てましたね。2024/10/22
たぬ
2
★3.52014/10/25
つるりん
2
家族ってなに?主婦ってなに?と考えさせられる家庭小説。でも後味はよい物語2010/10/16
KOBOY
1
★★★☆☆サクサク読める。家族とは?を考えさせられる。2024/11/28
ふみ
1
「この家に波風を立てたい」とか言っちゃって、専業主婦が突然仕事に復帰、しかも単身赴任する話だけど、ずっと専業主婦の私には「何だ、それ!」って感じで全く共感できず。2014/12/02