内容説明
「プリティ・ウーマン」は男性へのセクハラ映画と喝破し、フェラガモの靴は膣の締まりが悪く見えると警鐘を鳴らし、イルカの顔はかわいいが別に笑っているわけでないと事実を語る。世にはびこる「けなしてはならじ」の烙印を押されたブランドたち。見る者に思考停止を起こさせる禁忌(タブー)をバッタバッタと斬りまくるヒメノ式エッセイの真骨頂。
目次
第1章 ブランドの烙印―どろりとしているからサラリに憧れ、サラリとしているからどろりに憧れる(ブスに希望を与えた功績 それでも地球はまわっているのだがなあ、と宗教裁判でつぶやいたガリレオのように、それでもヴィヴィアンはイヤなんだけどなあとつぶやく ほか)
第2章 やっかいな自意識―女には自意識がないと、ある男性作家が昔言ったそうだ(イルカに乗った少年 少年に大志を抱くな ほか)
第3章 意義あり!―「いい」って言われてるけど、ほんとに「いい」って思ってる?(感性なんか、とぎすまされてなくていーよ! 年相応でいいじゃないか、ルイ。キャンディスもそう言うよ、きっと ほか)
第4章 オススメ―「いい」ってあまり言われてないけど、とても「いい」と思う(「このミス」の投票って…。 美人は美人らしく ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まる
52
映画の話が多かったのですが、見たことがあるのがサウンドオブミュージックくらいで、他はタイトルさえ知らないものが多かったのが残念でした。俳優、女優も詳しくありませんし…読書において、他人の感想を気にせず、自分が本当に良いと思ったのかどうか、正直な気持ちを自分自身に問い掛けたいと思いました。前評判なしに読み始めるのが一番自分に正直な感想を持てるのはわかっているのですが、やっぱり読む本は他の人の感想を参考に決めたいとも思ってしまいますね。2016/03/15
佐島楓
21
姫野さんのエッセイ三冊目。勢いで続けて読了したが、本作は映画の話がほとんどで、あまりきちんと映画を観たことのない私はついていけなかった・・・(ごめんなさい)。でも個性的な批評をなさっているのだろうなと推察が充分可能だった。わからないなりに面白く拝読できたからだ。きちんと映画館で映画を鑑賞したくなった。2014/04/04
神在月
17
kindleアンリミは結構地雷を踏む確率も高いので、どうしても読み慣れた人を選んでしまう傾向が強い。という訳でまたしてもカオルコだ。あとがきによるといろんな雑誌に書いたエッセイを主旨はそのままで加筆修正したものらしい。理由はそのままだと「リズム、文体がバラバラで使い物にならない」からだという。そんなことする必要があるのか疑問。雑誌寄稿時そのままでいいじゃん。映画に関するエッセイが多いが、ナスターシャ・キンスキーに関しては同感だ。「テス」は彼女の美しさを延々追って撮っただけという主張には100%賛同する。2021/11/30
chatnoir
15
昔読んだ漫画家の姫木薫理さんと間違って購入。なかなか過激なエッセイ。ほぼ映画や俳優に関して...少し本に関して。そうそう、そうだよね!な部分は少なかったなぁ。美少年とはビヨルン・アンドレセンの事(好みではないが)とかくらいかな。最近再々々...放送されていた『プリティーウーマン』に関してのエッセイがトップだったので興味深く読んだ。世の中色んな感想があるのだなぁ...そうでなければこんなに沢山の人間がいる必要がないのかも。2023/03/21
myunclek
10
恐るべし拘り人間。何方かと言えば、おとなしいお姫様かと思ってましたが、カオルコ嬢見直しました^ ^人を殴りたくなる性格は勘弁してほしいですが。エッセイだからこそ見えてくる作家の本性。面白いですね。2018/04/24