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内容説明
緩慢なデフレにより衰退に向かうサラリーマン社会。今、日本型雇用システムの構造改革が叫ばれている。しかし終身雇用・年功序列・企業内組合という三種の神器は、本当に悪なのか。成果主義の導入や雇用の流動化は、本当に必要なのか。サラリーマン社会の実相を歴史的に検証し、日本経済再生の処方箋を探る、気鋭による注目の論考。
目次
カフカの惑溺とサラリーマンの不安
第1部 サラリーマンはどこから来たのか(サラリーマンの誕生;サラリーマンの「三種の神器」;会社人間はなぜ生まれるのか)
第2部 サラリーマン社会はどこへ行くのか?(デフレが変えたサラリーマンの「時間」;自立するサラリーマンという幻想;構造改革論ではサラリーマンは救えない;構造化するデフレ社会を超えて)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mazda
15
サラリーマンはつらいよ…、ってか!?2016/06/10
白義
14
タイトルから想像される日本型経営礼賛論ではなく、サラリーマンという社会階層の出現を歴史的に振り返りながら日本の会社社会の姿を実証的に明らかにし、それがデフレにより深刻的な危機に晒されていると訴えたリフレ経済の本。経済学だけでなく思想史や文化史にも目を配る著者の長所が遺憾なく発揮されていて、処方せん、描かれるサラリーマン像共に明快。会社に従属する会社人間から、会社を改善するため批判する自律した労働者への転換はいまだに課題であり参考になる2013/06/23
黄色いぬ~ぼ~
1
「サラリーマン」を切り口としたリフレ論という体裁だが、リフレ政策は置いておいても、日本型「サラリーマン」雇用システム論と歴史を知る上で参考になった。2013/03/03