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内容説明
古代ペルシアの予言者ツァラトゥストラの教説の形をとり、詩的表現を駆使して展開されるニーチェの根本思想。近代社会に衝撃を与え、今日もなお予言と謎にみちた、永遠の哲学書。
目次
ツァラトゥストラの序説―超人と末人
三様の変化
徳の講壇
背面世界論者
肉体の軽侮者
喜悦と情熱
青白い犯罪者
読むことと書くこと
山上の木
死の説教者〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
syaori
51
ツァラトゥストラ、それは私たちに「超人を教える」男の名。人間を「乗り超える」ため古い価値の破壊者、新しい価値の創造者たれと語る彼は言う「無常でないような善と悪は―存在しないのだ」。諸価値の根拠を天や因襲に求めることを否定して「神は死んだ」と言い放ち、生に倦み背を向ける者を、高みを目指す高貴な者への嫉みを「正義」の名に包んで「平等」を語る善人たちを哄笑し、美しくも厳しい超人の理想を見はるかす。ツァラトゥストラはどこまで行くのか。己を賭け血を流す創造者たれと語る彼は、永劫回帰の思想を孕みこれから何を語るのか。2019/05/13
アイナ
10
ツァラトゥストラは色々な訳で読んでいて、この本で4冊目。齋藤孝先生おすすめの手塚訳を手元に置いておくことにしました。ニーチェの生い立ちについての解説や、章ごとの注が分かりやすいです。ニーチェは叶えられなかった思いをツァラトゥストラの中で爆発させているのではないかと感じました。「人間とともにありたかった」でも、出来なかった。「愛する人に愛されたかった」でも、出来なかった。(ニーチェはツァラトゥストラを書く直前に失恋しています)だから、叶えたい夢や野望を持つ人が読むと大いに刺激されるのでしょうね。2016/07/04
Timothy
6
以前衝動買いした原書に超鈍足で取り組んでいるので、流れや雰囲気を掴んでおいた方が楽かと思い、あまり気負わずに軽く読んでみた。なるほど面白く読んだ箇所も多く、力強さに惹かれるのは頷けるが、巻頭解説にあるようにこれを大事に抱えて戦地に赴く程かというと今ひとつ分からない。性質からしてきっと聖書の代わり(後釜)だったのだろう。いつか原書の方がもう少し進んだら後半も読んでみるつもりだ。いつか……。2021/03/12
はなよ
5
大学を辞めて孤独でありながらも、自分の一切の時間を思考に当てる事が出来たニーチェだからこそたどり着けた「超人」への道。 私も世間に媚びへつらうことなく、ただひたすら思考にひたる生活をおくりたいものだけど、今の世の中ではそれは敵わないだろう。ニーチェが羨ましい。(働きたくないです) 2017/08/03
のろろ
3
様々な訳書が出ているが、本書は注釈が充実しており、良くも悪くも理解を助けられる部分が多い。冒頭に置かれた解説『毒に感染しないで、毒を楽しむ』が良かった。2015/02/16
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